いくつかの条件が満たされないとこの不耕起栽培の成苗はできないが、埼玉の上原一夫さんの経験である無肥料の培土を使うことで、可能性が生まれたこれは乳苗を作るときに根組がよくなるには無肥料の培土でないとだめですよという上原さんの考えがヒントになった。シロートに近い人間でも丈夫な白い根を生み出すのには手っ取り早い方法である。今年の場合もう一つハウスの条件も関係しているかもしれない。多古の日当たりの悪いところでの管理で地温が上がらなかった場所での育苗もまずかったのかもしれない。多古から佐倉の藤崎さんの日当たりの良いハウスに移したことで3葉までの生育は順調に推移した。4月9日以降また寒い多古の水田に水田出ししてから5月2日気づいたら栄養不足で4葉は枯れそうであった。魚シュレーベルと化成8-8-8を施用する。昨日6葉展開で20、25センチであった。4,5センチ上部を切って田植えをおこなった。マニュアルでは硫安施用とあるから正しくは硫安でよかったと思う。それでも根の太さ、茎の揃いなどの結果がいままでになく満足している。
昨年から作付を開始したが、地域のお年寄りが昔下駄を履いて田植えをしたというこの水田、歩行用の田植え機で入ったら抜けられなくなてしまった。トラクターが入らないからヤベイズルでいっぱい前作の人が突然やめてしまい、そのヤベイズルの中に昨年はイネを植えた。12aで22キロしかとれなかった。その反省とコウノトリの飛来がバネとなり3セの水田に4月から32人の手間を入れきれいに復元した。ヤベイズルは今後もまだまだ気を緩めるわけにはいかないがとりあえず田植えまでこぎつけた。アブの幼虫とサカマキガイいづれも不耕起水田の貴重な生き物たちはすでに生息している。いわゆる自然度は高い。5月20日にヤベイズルを取り終えた。
多古・染井の神谷水田と佐瀬・鳥井が管理する15aの冬期湛水不耕起栽培水田でいづれも鈴木理一さんが所有する水田、コウノトリは3月3日から6日まで多古周辺にいた。飯田さんが散歩中3日に確認し6日にカメラを持って再度確認撮影をする。近所の人も撮影したらしい。結局最低3泊4日は染井界隈にいたことになる。同じ個体はその後知多半島で4月になって確認されている。何故この場所がコウノトリが選んだかということであるが、昨年11月ころから同じ3枚目の水田は4a程度だが冬期湛水は近所の関係でできないとということで、畔まわりで昨年大豆を作ったら大変よくできたので小麦、大豆ということで畑に切り替えるために溝を掘っていたら20センチに1匹はドジョウが出てきた。豊かな湧き水でカワニナやシジミなどもいた。またたびたびカメが発見される。今日もカメラに収まったし神谷水田では親子ガメがいた。普通の農家の人は誰もこうした条件の悪いー作業性の悪い土水路の田んぼは手間がかかりすぎて手をださない。でも多古町の月1回の情報誌に早速掲載してもらい、町中で話題をさらっている。これで近所との水問題も緩和されればと期待している。