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暗く沈み込んでゆくようなアンビエント音楽

2012-06-25 12:25:12 | 音盤ノート
Brian Eno "On Land: Ambient 4" EG, 1982.

  アンビエント。イーノの環境音楽シリーズは聴き手が身を委ねて心地よく感じられるように作られているが、この作品だけは例外で、暗いうねりを持った曲が多く収録されている。シリーズの他のアルバムのように、ピアノや明瞭なシンセサイザー音がメロディラインを辿ることもほとんどない。ドローンやシンセによる和声と反復パターンの上に、電子音やら生活音、エスニックな楽器、カエルの声やらが現れては消えてゆくという趣向。とはいえ、アンビエントという基本線は外さず、どの曲も静かなものである。万人が楽しめるという内容ではないが、聴きにくいということもない。精神の内奥に深く沈み込むような感覚が味わえる良作だろう。
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