Nils Petter Molvaer "ER" Emarcy, 2005.
モルヴェルのオリジナルとしては4作目。ダークなエスニック・アンビエント・エレクトロニカ・ジャズと単語を並べてもわかったようなわからないような。最初と最後の曲だけパーカッシブかつ速い展開のある曲で、あとは環境音楽的だったり、暗めのファンクだったり、実験的だったりする曲という構成。
アルバム全体に緊張感はあるのだが、中盤は盛り上がらず聴き通すのが辛い。このアルバムに特徴的なリズムに対するこだわりも、上にかぶせる他楽器が冴えなくて活きていないという印象。ギターのEivind Aarsetにソロのスペースをもっと与えても良かったと思う。そうすればよりメロディ的にキレのある内容になっただろう。御大モルヴェルがいつも通りゆっくりうねうねと吹いているので。
とはいえ最後の曲"Dancer"はモルヴェルのキャリアの中でも屈指の名演。幻想的なシンセのレイヤーに始まって、途中からアフリカ風のドラムサウンドになり、中盤でテクノになるという展開。速度のある曲の方が、モルヴェルのソロの孤独感が映えることがよくわかる。
エレクトロニカ路線はこれを頂点にして、モルヴェルはその後ジャズロックに進んでしまった。そう思って聴くと感慨深い。
モルヴェルのオリジナルとしては4作目。ダークなエスニック・アンビエント・エレクトロニカ・ジャズと単語を並べてもわかったようなわからないような。最初と最後の曲だけパーカッシブかつ速い展開のある曲で、あとは環境音楽的だったり、暗めのファンクだったり、実験的だったりする曲という構成。
アルバム全体に緊張感はあるのだが、中盤は盛り上がらず聴き通すのが辛い。このアルバムに特徴的なリズムに対するこだわりも、上にかぶせる他楽器が冴えなくて活きていないという印象。ギターのEivind Aarsetにソロのスペースをもっと与えても良かったと思う。そうすればよりメロディ的にキレのある内容になっただろう。御大モルヴェルがいつも通りゆっくりうねうねと吹いているので。
とはいえ最後の曲"Dancer"はモルヴェルのキャリアの中でも屈指の名演。幻想的なシンセのレイヤーに始まって、途中からアフリカ風のドラムサウンドになり、中盤でテクノになるという展開。速度のある曲の方が、モルヴェルのソロの孤独感が映えることがよくわかる。
エレクトロニカ路線はこれを頂点にして、モルヴェルはその後ジャズロックに進んでしまった。そう思って聴くと感慨深い。