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エグ味を期待するも案外あっさり味

2009-07-06 16:08:42 | 読書ノート
ハロルド・ウィンター『人でなしの経済理論:トレードオフの経済学』山形浩生訳, バジリコ, 2009.

  あらゆる社会問題の解決にはトレードオフがつきものだということを指摘する啓蒙書。PL法、喫煙、臓器売買などが例に扱われている。ただし、著者はトレードオフの挙証に熱心だが、それぞれの問題を解決しようという情熱は薄い。そのため、論証に迫力が無いというか、あっさりした印象を与える。タイトルからW.ブロック著『不道徳教育』(橘玲訳, 講談社, 2006) 並のインパクトを期待したが、肩透かしだった。それとも僕がこういうのに慣れてしまったせいだろうか?
コメント
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