Harold Budd / Brian Eno "Ambient #2 The Plateaux of Mirror" EG, 1980.
Brian Enoによる環境音楽シリーズの二作目。カリフォルニアの現代音楽家Harold Buddとの共作で、Buddがアコースティック・ピアノまたはエレクトリック・ピアノを弾き、Enoがシンセサイザーと音響処理を担当しているとのこと。
朴訥としたピアノ演奏に残響処理をし、シンセサイザーを薄くかぶせたりして曲が構成されている。シンセサイザーの音が目立った"Discreet Music"(EG 1975)や"Ambient #1 Music for Airports"(EG 1978)に比べると、本作はピアノの深い残響音のためずっと奥行きが増した印象である。収録されたいずれの曲も非常にテンポが遅い。
美しいが平坦な楽曲は、気分を高揚させることも落ち込ませることもない。二人の次の共作"The Pearl"(EG 1984)はずっと寂寥とした印象で、これはこれで悪くはないのだが、情動面でニュートラルだった本作と比べて心の琴線に触れてしまうところがある。注意を引くこと無く聞き流せることが環境音楽の神髄だとしたら、本作の方がその機能を忠実に果たしていると言えるだろう。
Brian Enoによる環境音楽シリーズの二作目。カリフォルニアの現代音楽家Harold Buddとの共作で、Buddがアコースティック・ピアノまたはエレクトリック・ピアノを弾き、Enoがシンセサイザーと音響処理を担当しているとのこと。
朴訥としたピアノ演奏に残響処理をし、シンセサイザーを薄くかぶせたりして曲が構成されている。シンセサイザーの音が目立った"Discreet Music"(EG 1975)や"Ambient #1 Music for Airports"(EG 1978)に比べると、本作はピアノの深い残響音のためずっと奥行きが増した印象である。収録されたいずれの曲も非常にテンポが遅い。
美しいが平坦な楽曲は、気分を高揚させることも落ち込ませることもない。二人の次の共作"The Pearl"(EG 1984)はずっと寂寥とした印象で、これはこれで悪くはないのだが、情動面でニュートラルだった本作と比べて心の琴線に触れてしまうところがある。注意を引くこと無く聞き流せることが環境音楽の神髄だとしたら、本作の方がその機能を忠実に果たしていると言えるだろう。