墨会館の続き(主にインテリア&ディーテール編)です。
2階のこの部屋は会長室となっていました。
左手の中庭に面する側は全開口となっており、照明無しでも明るいです。
お隣は社長室で、その界壁に設けられた作りつけの棚の何とまあモダンでカッコイイこと!上部の欄間にあたる部分のガラスも新鮮に感じます。
この眺めはピクチュアレスクで、幾何学模様の絵画のようにも思えます。
何とここには黒板も隠されていたのでした。
1階へ。
階段に使われている木(良い材が使われているようでした)や金属部品のテイストも素晴らしいです。
中庭側の上げ下げ障子風の部分は実はFRP製なのです。
昭和30年代では何と斬新な。
昨日の記事で3枚目の写真にある部分を内側から見ると、こんな風になっていました。細い廊下(? 通路)があったのにはビックリです。
ここのタイルには鮮やかな色が。
このタイルの色合いもいいですね。
こちらはホールや集会室のようです。構造も含めて美しいです。
きれい過ぎて、どこまでがオリジナルか段々分からなくなってきました(汗)。
丹下健三設計の墨会館。
敷地形状に合わせ、しかも中庭を配した斬新なレイアウト。打ち放しコンクリートによる大胆な構造。その反面、軽やかで明るい空間設計。木/鉄/タイル/FRPなど様々な材料の効果的かつ斬新な使用。現在でも超モダンなインテリアデザイン。淡い色を中心とした色彩設計・・・などなど、不思議な魅力にあふれた素晴らしい建築でした。こんな建物があったとは!
※文化財ナビ愛知などのページに、周辺のノコギリ屋根工場群が
残っていた頃の写真がありました。
貴重ですね。