ひろの東本西走!?

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東北学院大学-シップル館

2008-11-29 00:30:36 | 近代建築

この2年ほど出張で仙台に行くことが多いのですが、いつも空港-工場間をタクシーで往復するだけで、仙台の街の雰囲気を全く知りませんでした。そこで今回、急きょ仙台を少し歩き回ることにしたのですが、こんなときに限って天気はあいにくの雨。元々、普通の観光をする気はあまりなく、傘を差しながらあちこち移動するのも面倒なため、東北学院大学と東北大学の古い校舎(近代建築)めぐりに的を絞りました。大阪から仙台に行った人で、そんな人はあまりいないでしょうね(^_^;

まずは、東北学院大学-シップル館(デフォレスト館)です。東華学校の設立に伴い仙台に招かれた宣教師ジョン・H・デフォレストの着任時に建てられた下見板貼りヴェランダコロニアル住宅で、何と明治19年竣工だそうです(近代建築ガイドブックでは明治21年頃となっています)。見る方向によって表情が随分異なるのが面白いです。

北面は玄関回り(破風)などに和風の趣きもあります。

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東面に回り込むと次第に南面のベランダ部分が見えてきます。柱などはペンキが剥がれてかなり傷みが感じられますが、何せ明治19年生まれですからね。しかし、後の写真で分かるように、この建物は現役で使われています。これは凄いし、素晴らしいことです。

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南面ベランダです。天井と床下側面の菱組が軽やかな感じです。凹凸の平面の形が外観に変化を与えていますね。上げ下げ窓も味わいあり。よく見ると基部には煉瓦も積まれています。この建物は日が当たっていたら、さぞかしい美しいだろうなと思います。

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西面の方を見ると1・2階通しの出窓があり、そこに単独で屋根がかかって、他の面とはまた異なった表情を見せています。雨が残念でしたが、この素晴らしい建物が現役で頑張っていることに感銘を受けました。

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