沖縄国会議員「うりずんの会」が山城博治議長の即時釈放を求めることの愚かさ






新発売・沖縄内なる民主主義11 A5版  定価1512円(税込み)
新発売・おっかあを殺したのは俺じゃねえ A5版  定価1458円(税込み)

本土取次店 (株)地方・小出版流通センター
http://neil.chips.jp/chihosho/ TEL.03-3260-0355 
chihosho@mxj.mesh.ne.jp
県内取次店 株式会社 沖縄教販
電話番号098-868-4170
shopping@o-kyohan.co.jp

本土取次店 (株)地方・小出版流通センター
http://neil.chips.jp/chihosho/ TEL.03-3260-0355 
chihosho@mxj.mesh.ne.jp
県内取次店 株式会社 沖縄教販
電話番号098-868-4170
shopping@o-kyohan.co.jp

にほんブログ村 政治ブログへ
にほんブログ村
クリックお願いします

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
沖縄国会議員「うりずんの会」が山城博治議長の即時釈放を求めることの愚かさ

沖縄県選出の野党国会議員5人でつくる「うりずんの会」(会長・照屋寛徳衆院議員)と仲里利信衆院議員は18日、県庁記者クラブで会見し、米軍基地建設反対の運動で公務執行妨害などの容疑で逮捕・起訴された沖縄平和運動センターの山城博治議長の即時釈放を求める声明を発表した。
 「うりずんの会」の会長である照屋寛徳衆院議員は弁護士である。弁護士である照屋議員なら、山城議長が4カ月長期拘留されている法的な理由を知っているだろうし、他の国会議員も法律のことは知っているだろうから、長期拘留の理由を知っているはずである。
 私の知っている最長拘留期間は23日である。取り調べで罪を認めれば短期間で釈放されるが、否認したり黙秘すれば最長23日間拘留される。これ以上の拘留は認められていない。検察は23日目で起訴するかしないかを決定しなければならない。山城会長は4つの犯罪容疑で取り調べされているから最長23×4で92日目に釈放されるが、92日から37日が過ぎて129日目になっても山城場長は釈放されていない。なぜこんなに拘留されているのかその理由を私は知らなかった。もしかすると「うりずんの会」が主張しているように「名護市辺野古と東村高江の闘いをつぶす目的を持った政治弾圧」なのだろうかと思ってしまうが、警察が違法行為をするはずがない。
 なぜ、拘留期間を延長することができるのだろうか、理由をネットで調べた。すると、「送致されたのが区検ならば罰金刑で23日目に即決の裁判を経て釈放される可能性が高いです」と述べた後に、「送致されたのが地検ならば本裁判になるので逮捕から2カ月以上の拘束になります」と書いてあった。
 照屋衆議員は弁護士として山城議長と繰り返し接見している。彼のブログでは山城議長と接見した時の様子を「博治から博治」という題名のシリーズで詳しく書いている。「博治から博治」は2017年02月08日で6回目となる。「博治から博治」の5回目のブログには「わが同志、山城博治が逮捕・拘留されてから115日目の本日(2月8日)、那覇拘置所で接見した。名護警察署留置場での接見も含めると、今日で10回目となる」と書いてある。
 「博治から博治」から山城議長は名護警察署の留置場から那覇拘置所に移されていることが分かる。ということは山城議長の場合は区検送致ではなく地検送致であり、逮捕から2カ月以上の拘束が可能であり、裁判も即決ではなく本裁判になることになる。山城議長は4つの違法容疑で取り調べを受けているのだから本裁判をするために黙秘を続けている山城議長を長期拘留するのは普通であるのだ。


写真は「沖縄内なる民主主義11」の裏表紙の写真である。山城議長は機動隊を殴り、防衛局職員をリンチし、進入禁止の鉄条網をペンチで切ったのである。山城議長は写真のように警察や防衛局の職員に暴力を振るったのである。暴力を振るったから逮捕されたのである。
「うりずんの会」は声明で「軽微な容疑にもかかわらず、存在しない『証拠隠滅や逃亡の恐れ』を口実に長期拘留と接見禁止が続けられていることは、辺野古および高江の闘いとウチナーンチュの平和と尊厳回復を求める非暴力の抵抗をつぶす目的の政治弾圧だ」と政府を批判している。「うりずんの会」は山城議長の行為を「非暴力の抵抗」と言っている。それはおかしい発言である。暴力を振るったのだから山城議長の行為は「非暴力」ではない。「暴力」だ。「暴力」を「非暴力」と歪曲して言い、政治弾圧に関連付けようとしているが山城議長の拘留は政治弾圧ではない。四つの違法な暴力行為をした山城議長を逮捕し取り調べているだけである。

「うりずんの会」の6人の国会議員は山城議長の暴力行為を軽微な容疑と決めつけている。彼らは国会議員としての自覚があるのだろうか。非常に疑わしい。
国会は法律をつくる所である。都道府県民の選挙で選ばれた政治家が国会議員となり、国会議員の賛成多数で法律が決まる。法律をつくるのが国会議員の使命である。法律をつくるのだから国会議員こそが法律を守り、国民にも法律を守ることを指導していくべきである。
ところが6人の国会議員は山城議長の暴力行為を軽微だと言い、軽微であるにも関わらず長期拘留をしているといい。不当だと非難している。しかし、法律をつくる国会議員ならば彼らが第一に問うべきは軽微か否かではない。違法か否かである。法律を守るために違法行為を取り締まる警察官を殴り、違法な青テントを撤去するように張り紙を貼ろうとした防衛局の職員をリンチしたことを6人の国会議員は違法か否かの判断を重視するのではなく行為が犯罪として軽微であることを強調しているのである。本来なら山城議長の違法行為を戒めるべきである。彼らは立法府である国会の議員としての自覚がない。国会議員失格である。

照屋衆議員は山城議長を同志と呼んでいる。照屋衆議員と山城議長は同郷であり、前原高校の先輩後輩の間柄である。そして二人とも社民党員である。
照屋衆議員のブログの「博治から博治」は2017年1月13日に始まっているが、そのブログで「博治は、昨年12月26日に名護警察署留置場から那覇拘置所へ移監された」と書いてある。拘置所に拘留されると弁護士だけは接見できる。照屋衆議員は弁護士であるから、山城議長の弁護をやるという理由で接見ができるようになった。拘置所に移ったことは検察が本裁判の本格的な取り調べを始めたことになる。そして、取り調べのために山城議長は長期拘留される。弁護士である照屋衆議員はそのことを知っている。そして、検察が起訴をして本格的な裁判になることも知っている。だから、山城議長の弁護をすることを警察に話し、山城議長と接見したのである。
2月3日の「博治から博治」には「博治とは、弁護団からの報告で第一回公判が3月17日に内定したこと、公判に臨む態度、現下の差し入れ・宅下げの状況など詳細にわたって話し合った」と書いてある。
照屋衆議員は2月3日の時点で公判が3月17日になることを知った。凶悪な犯罪ではないから山城議長が釈放されるのは公判が始まる3月17日であるはずである。だから、山城議長は早くて3月17日には釈放される。山城議長は黙秘をしているから無条件で釈放はされないだろう。釈放されるとすれば保釈願いを裁判所に提出し、裁判所が許可した時に保釈される。これが普通である。山城議長が釈放されないで長期拘留されているのは普通のことであり、山城議長だけが特別に長期拘留されているのではない。
沖縄県・石垣島(石垣市)の自宅に大麻を隠し持っていたとして大麻取締法違反(所持)の罪に問われた元女優の高樹沙耶(本名益戸育江)被告(53)は2016年10月25日に逮捕されて2017年1月23日の初公判後に保釈保証金350万円を納付して保釈された。保釈されたのは那覇地裁が保釈を認める決定をしたからである。裁判所が保釈を認めれば山城議長も保釈される。認められなければずっと拘留される。黙秘を続けているから公判が始まる3月17日までは保釈されないだろう。しかし、公判が始まれば保釈されるだろう。保釈されなかったら弾圧だといって保釈運動が広がるかもしれない。県議会や国会でも問題にするだろう。大騒ぎになるのを裁判所は嫌うだろうから公判が始まったらよっぽどのことがない限り山城議長は保釈されるだろう。保釈保証金を払って。

高樹沙耶の拘留期間は3カ月であった。高樹沙耶の拘留期間と比べて4つの容疑で拘留されている山城議長の拘留が長いということはない。検察は普通に取り調べをやっているだけである。それなのに、
「博治の長期異常勾留、接見禁止処分は、明らかに裁判所の露骨な意図による弾圧である。安倍政権の指図を受けるがまま行政権力に屈服し、司法の独立を自ら否定し、法と正義に反するものだ」
と、裁判所が弾圧しているとか安部政権の指図であるように主張する「うりずんの会」のほうが異常であり、露骨な政治意図のある発言である。山城議長の拘留では検察も裁判所も行政権力に屈服してはいない。三権分立を守っているし、司法の独立、法と正義を守っている。ましてや安部政権が山城議長ごときを気にすることはないし、長期拘留するように司法に指図するはずがない。安倍政権が司法に指図すれば三権分立を破る違法行為である。安倍政権が小物の山城議長を恐れて長期拘留するように違法な指図をすることはあり得ないことである。もし、指図をして指図がばれれば安部政権の崩壊につながる。そんな愚かなことをやるはずがない。

「うりずんの会」の、
「彼らが、博治が辺野古新基地闘争の現場に戻ることを嫌い、恐れているのは間違いない」
には苦笑するしかない。
山城議長は派手なパフォーマンスをし、彼の行動をマスコミが好んで報道するから目立っているが、辺野古に彼が戻ったからといって闘争に参加する人間が増えるわけではない。彼は沖縄平和運動センターの議長ではあるが彼に動員力があるわけではない。社民党系の平和運動センターよりも共産党系の統一連の方が動員力はある。山城議長が居ようが居まいが統一連の動員には関係がない。山城議長が辺野古に戻っても参加している連中は盛り上がるだろうが、参加者が増えるわけではないのである。だから建設反対闘争が増大することはないし、強力になるものでもない。
山城議長が戻っても建設反対運動は現在とそれほど変化はないだろう。辺野古の埋め立て工事は順調に進むだけだ。「うりずんの会」は山城議長を過大評価している。辺野古の埋め立て工事が順調に進んでいる状況の中であせっている「うりずんの会」が山城議長を過大評価したい気持ちは分からないものではないが、山城議長に彼らが思っているほどの実力はない。彼らは山城議長に妄想を抱いているだけである。妄想は妄想であり現実ではない。

 4基のヘリパッド建設を阻止すると豪語して阻止運動をやったが、予定よりも早く完成した。ヘリパッド建設を阻止できなかった連中が辺野古に移動しただけである。
ヘリパッド建設さえ阻止できなかった連中に辺野古飛行場建設を阻止する実力はない。山城議長が居ようが居まいが建設を阻止できない状況は同じである。

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )