ニコンの一眼レフ中級機のうち機械式シャッターを搭載機したNikomat FTnの系譜はNikon FM(1977年発売)へと受け継がれたことについては前回書きましたが、電子制御シャッターとAEを搭載したNikomat ELの系譜はNikon FE(1978年発売)へと引き継がれることになりました。
FEシリーズは、電子制御シャッターとAEが搭載されていたことを除けば外見もFMシリーズとほぼ同一の、姉妹シリーズの云わば片割れである。FEシリーズの初号機、Nikon FEは「シンプル・ニコン」のキャッチフレーズと共に1978年に登場。電子制御シャッター機だが電池消耗時のため機械式の1/90秒のみの非常用シャッターを備えている、X接点が1/125秒と当時としては高速であったことからストロボを多用するプロのサブカメラとして使用されることも多かったようだ。
改良型のNikon FE2が5年後の1983年に発売される。史上初の1/250秒シンクロ、見やすいアナログ指針式露出計、1/4000秒と、当時のフラグシップ機であったF3にも勝るハイスペックであったことから人気が高く、1987年に製造中止になってからしばらくは中古市場で新品時の定価以上の値で取引されていたようだ。なお、姉妹機のFM2同様Ai連動レバーが固定式となりなったために非Aiレンズは装着できなくなった。
姉妹機のNew FM2が2001年まで長らえたのに対してFE2は1987年に製造終了の憂き目を見たのは、1985年2月にオートフォーカス搭載のミノルタα-7000が発売され、ニコンからも1986年にF-501が発売されるなど、一眼レフのトレンドがオートフォーカスへと大きく舵が切られたからに他ならない。

と云う訳で今日の一枚は、Nikon FE2。ブラックにはモータードライブMD-12(FM3A・ NewFM2 ・FE2・FAにも使えるなど汎用性が高い)を装着。レンズはAi Nikkor 50mm F2S。シルバーにはAi Nikkor 20mm F2.8Sがついております。曇り空で程よい光の具合でしたので外で撮ってみようかと準備をしているわずかな間にピーカンになってしまい、強い影が出てしまいました(^^;
【以下、郷秋<Gauche>が最近書いたNikon一眼レフに関する記事】
Nikon一眼レフ中級機の系譜(第一回・Nikomat編)(2018/06/21)
Nikon一眼レフ中級機の系譜(第二回・FMシリーズ編)(2018/06/23)
Nikon一眼レフ中級機の系譜(第三回・FEシリーズ編)(2018/06/27)
Nikon一眼レフ中級機の系譜(第四回・FA)(2018/07/01)
Nikon一眼レフ中級機の系譜(第五回・小さなニコンたち編)(2018/07/08)
Nikon一眼レフ中級機の系譜(第六回・FM3A編)(2018/07/13)
「恩田の森Now」 http://blog.goo.ne.jp/ondanomori に、ただいまは6月26日に撮影した写真を6点掲載いたしております。梅雨明けかと思うほどの猛暑となった森の様子をご覧いただければ幸いです。
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