唐松林の中に小屋を建て、晴れた日には畑を耕し雨の日にはセロを弾いて暮したい、そんな郷秋の気ままな独り言。
郷秋<Gauche>の独り言
トヨタハイブリッドシステムのデファクトスタンダード化を問う
昨日は「トヨタとホンダが合併!?」などと云う刺激的なタイトルの記事を書いたら、Upから3時間であの記事だけで200を越すアクセスがあり驚いている郷秋<Gauche>なのだが、タイトルと記事内容の乖離がはなはだしく立腹された方も多かったのではないかと思うと、申し訳の無い気持ちでいっぱいになる。そのお詫びにと云うわけではないが、今日は正真正銘トヨタに関する記事である。
今日もまた日経が三大紙し先駆けて報じた記事が元ネタである。って、もう手垢にまみれてどこにでも転がっている程度のニュースになってしまってはいるけれど、トヨタがハイブリッドの基幹システムをマツダに供給することになりそうだというニュースだ。
トヨタは1997年に初代プリウスを発売し、さらに2代目、3代目と、ガソリンエンジンと電気モーターのハイブリッドエンジン搭載車では世界のトップをひた走っていることは周知の通り。今年になってホンダがハイブリット専用シャーシ・ボディを採用したインサイトを発売し、俄かにトヨタ対ホンダのハイブリッド戦争が勃発したかに云われるが、圧倒的にトヨタ有利な戦いであることは明白である。
郷秋<Gauche>も実は初代プリウスを時々運転することがあるのだが、ご存知の通りトヨタのハイブリッドエンジンは緩やかな発進時や減速時にはエンジンが停止し、電気モーターだけでの走行、空走時には発電・充電のみの状態になるなど、バッテリーとモーターへの依存度が高いハイブリッドシステムである。
対するホンダのハイブリッドシステムは、云ってみれば小排気量のエンジンにターボ(あるいはスーパー)チャージャーを装着する変わりに電気モーターでアシストしようと云う、どちらかと云うとガソリンエンジン主体のシステムとなっている。
単純に燃費だけを比較するとトヨタ方式の効率が良いようにも思えるが、10年10万キロを後にした時の、あるいはクルマにとっての生涯経済性についてはもう少し時間をかけないと判断はできないのではないかと思う。ただ云えるのは、トヨタ方式ハイブリッドの方が生産コストが高いということである。トヨタはインサイト対策(もっと云えばインサイト潰し)のために3代目プリウスに採算を度外視した思い切った価格を付けたわけだが、利益を生むためにはハイブリッドシステムの低コスト化が最も重要な課題になっているのも事実である。
コストの削減には幾つかの方法があるけれど、最も手っ取り早いのは量産による低廉化である。そしてトヨタはこの手っ取り早い方法を選択した。つまり、マツダにプリウスと同じハイブリットシステムを供給することで量産効果を上げようと云うのである。
マツダにしても、ものになりそうにも無いフォードとの協業によるハイブリット化よりも、トヨタのハイブリッドシステムを導入すれば短期間で信頼性と利益率の高いハイブリッド車を供給することが出来るようになる。トヨタは量産効果によるメリットを享受することになるが、マツダにとっても無論のこと大きなメリットのある提携なのである。
そこで今日のタイトルの「トヨタ方式ハイブリッドエンジンのデファクトスタンダード化」である。マツダだけではなく、トヨタとは資本の関係があるスバルがトヨタ方式のハイブリッドエンジンを使うのは時間の問題。小型車中心のダイハツにしても同様である。ガソリンエンジンと電気モーターハイブリッドを飛ばして、いきなりEV(電気自動車)に行ってしまおうという日産と三菱、それと独自路線を進むホンダ以外はトヨタ方式に雪崩打つ可能性もある。
しかしだ、考えてもみて欲しい。例えばPCのOSであるWindows、更にはワープロソフトや表計算ソフトのWordやExcel、事実上これらが標準(デファクトスタンダード)となってしまったPCの世界の多様性の無さを、つまらなさを。だからこそ、ホンダは頑張らなければいけないのだ。F1を撤退してまで環境問題を重視するとしたのだから。トヨタ方式ハイブリッドの「対抗馬」はホンダハイブリッドしかないではないか。頑張れ、ホンダ!
注:PCに関して云えば、郷秋<Gauche>は当然のようにWindowsユーザーであるが、Macの先進性については一目も二目も置いている。Windowsの牙城を切り崩すことはできないけれど、少なくともPC-OS多様化の一端を担い続けていることは確かである。郷秋<Gauche>もMS-DOSの後、Windows95の登場までの間は、実はMacを使っていたのである。何事においても「多様化」は、実に重要なキーワードなのである。
例によって記事本文とは何の関係もない今日の一枚は、一週間前にまだ見頃だった箱根登山鉄道強羅駅近くの線路脇の紫陽花。今年は6月初めからしつこくご覧頂いてきた紫陽花ですが、さすがに今日で見納めです(^^;。
今日もまた日経が三大紙し先駆けて報じた記事が元ネタである。って、もう手垢にまみれてどこにでも転がっている程度のニュースになってしまってはいるけれど、トヨタがハイブリッドの基幹システムをマツダに供給することになりそうだというニュースだ。
トヨタは1997年に初代プリウスを発売し、さらに2代目、3代目と、ガソリンエンジンと電気モーターのハイブリッドエンジン搭載車では世界のトップをひた走っていることは周知の通り。今年になってホンダがハイブリット専用シャーシ・ボディを採用したインサイトを発売し、俄かにトヨタ対ホンダのハイブリッド戦争が勃発したかに云われるが、圧倒的にトヨタ有利な戦いであることは明白である。
郷秋<Gauche>も実は初代プリウスを時々運転することがあるのだが、ご存知の通りトヨタのハイブリッドエンジンは緩やかな発進時や減速時にはエンジンが停止し、電気モーターだけでの走行、空走時には発電・充電のみの状態になるなど、バッテリーとモーターへの依存度が高いハイブリッドシステムである。
対するホンダのハイブリッドシステムは、云ってみれば小排気量のエンジンにターボ(あるいはスーパー)チャージャーを装着する変わりに電気モーターでアシストしようと云う、どちらかと云うとガソリンエンジン主体のシステムとなっている。
単純に燃費だけを比較するとトヨタ方式の効率が良いようにも思えるが、10年10万キロを後にした時の、あるいはクルマにとっての生涯経済性についてはもう少し時間をかけないと判断はできないのではないかと思う。ただ云えるのは、トヨタ方式ハイブリッドの方が生産コストが高いということである。トヨタはインサイト対策(もっと云えばインサイト潰し)のために3代目プリウスに採算を度外視した思い切った価格を付けたわけだが、利益を生むためにはハイブリッドシステムの低コスト化が最も重要な課題になっているのも事実である。
コストの削減には幾つかの方法があるけれど、最も手っ取り早いのは量産による低廉化である。そしてトヨタはこの手っ取り早い方法を選択した。つまり、マツダにプリウスと同じハイブリットシステムを供給することで量産効果を上げようと云うのである。
マツダにしても、ものになりそうにも無いフォードとの協業によるハイブリット化よりも、トヨタのハイブリッドシステムを導入すれば短期間で信頼性と利益率の高いハイブリッド車を供給することが出来るようになる。トヨタは量産効果によるメリットを享受することになるが、マツダにとっても無論のこと大きなメリットのある提携なのである。
そこで今日のタイトルの「トヨタ方式ハイブリッドエンジンのデファクトスタンダード化」である。マツダだけではなく、トヨタとは資本の関係があるスバルがトヨタ方式のハイブリッドエンジンを使うのは時間の問題。小型車中心のダイハツにしても同様である。ガソリンエンジンと電気モーターハイブリッドを飛ばして、いきなりEV(電気自動車)に行ってしまおうという日産と三菱、それと独自路線を進むホンダ以外はトヨタ方式に雪崩打つ可能性もある。
しかしだ、考えてもみて欲しい。例えばPCのOSであるWindows、更にはワープロソフトや表計算ソフトのWordやExcel、事実上これらが標準(デファクトスタンダード)となってしまったPCの世界の多様性の無さを、つまらなさを。だからこそ、ホンダは頑張らなければいけないのだ。F1を撤退してまで環境問題を重視するとしたのだから。トヨタ方式ハイブリッドの「対抗馬」はホンダハイブリッドしかないではないか。頑張れ、ホンダ!
注:PCに関して云えば、郷秋<Gauche>は当然のようにWindowsユーザーであるが、Macの先進性については一目も二目も置いている。Windowsの牙城を切り崩すことはできないけれど、少なくともPC-OS多様化の一端を担い続けていることは確かである。郷秋<Gauche>もMS-DOSの後、Windows95の登場までの間は、実はMacを使っていたのである。何事においても「多様化」は、実に重要なキーワードなのである。
例によって記事本文とは何の関係もない今日の一枚は、一週間前にまだ見頃だった箱根登山鉄道強羅駅近くの線路脇の紫陽花。今年は6月初めからしつこくご覧頂いてきた紫陽花ですが、さすがに今日で見納めです(^^;。
コメント ( 2 ) | Trackback ( )
« トヨタとホン... | リコーGX200の... » |
ホンダは、アコード以上のクラスのハイブリッドシステムを開発中らしいけれど、どのようなものになるか楽しみですね。
>トヨタの容赦ない価格設定は、好きになりませんね
こういうコストを無視した値付けは業界全体を消耗戦に引き入れてしまうだけでまったく良いことはないと思うのですが、トヨタとして形振り構わず」と云うことなのでしょうね。
トヨタとは違う、我が道を行くホンダには是非とも頑張って欲しいものですが、シビックもアコードも、やたらに大きく成り過ぎて、なんだか時代に逆行しているように思えてなりません。