最初に消えるのは110(ワン・テン)(前編)

 写真の、フィルムの話だ。
 フィルムには様々な規格があるが、大きくシートフィルムとロールフィルムとに分けることができる。

 シートフィルムは文字通りシート状になったフィルムのことで、写真の歴史の黎明時に使われた乾板(ガラス板に感光剤を塗布したもの)の流れを汲み、そのガラスが樹脂性に変わったものと考えればいい。写真師が蛇腹の付いた箱のようなカメラの後ろにある黒い布を被ってピントを合わせて、なにやら木枠のようなもの(ホルダーという。撮影前に暗室内でこのホルダーにフィルムをセットしておかなければならない)をガシャリとカメラに差し込んで撮影するカメラのフィルムがこれだ。

 写真の歴史上一番古い形式のフィルムがこのシートフィルム。多くはないが、高価であっても使いたいという写真館やプロの写真家などの需要があることから、現在も販売されている。現在使われているのは主として4×5(「しのご」と読む。4インチ×5インチ)、8×10インチ(「えいと・ばい・てん」と読む。8ンチ×10インチ)だが、ほとんど手作り状態らしく、特注で任意のサイズ(8×20のような)フィルムを製作することもできるようだ。(8×20のフィルムについてはこちらの関連記事をご覧いただきたい)

 シートフィルムはすでに問題にならないくらい小さなマーケットなので話をロールフィルムに移したい。と、ここまで書いたところで眠たくなっていてしまいました。と云う訳で、今日はここまで。(明日に続く)


 例によって記事本文とは何の関係もない今日の一枚は、皇帝ダリア。草丈3メートル程、11月に咲く珍しいダリア。育てるのも難しいとか。
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