唐松林の中に小屋を建て、晴れた日には畑を耕し雨の日にはセロを弾いて暮したい、そんな郷秋<Gauche>の気ままな独り言。
郷秋<Gauche>の独り言
ホンダにひと言
ホンダがF1に戻って来るらしい。しかもマクラーレンと組むようだ。勝って勝って勝ちまくったマクラーレン・ホンダの復活だ。狂喜乱舞のファンも少なくないようだが、残念ながら強力なエンジンさえあれば勝つことが出来た時代は20年前に終わり、トータルパッケージの良さこそが勝利への条件となっている現代F1なのである。
さて、ホンダのカムバック大歓迎ムードの中で、郷秋はあえてホンダに苦言を呈したい。F1再登場も良いが、もしそれが本気であるならば、もう二度と「撤退」などと云いださないで欲しい。フェラーリを見ろ、マクラーレンを見ろ、ウィリアムズを見ろ。勝てない辛い時期があっても歯を食いしばって戦い続けるからこそ多くのモータースポーツファンに愛され、尊敬されるのだ。
市販車の業績が悪いから、勝てなくなったからなどと勝手な理由をつけて撤退するようなことがあるならば、5度目チャンスは永遠にやってこないと思え。そのくらいの覚悟で臨め。そのくらいの覚悟があるならば、戻ってこい。そのくらいの覚悟でF1に戻って来るならば、郷秋はもう一度ホンダを買ってやってもいいぞ。Powered by HONDAのステッカーを貼って乗ってやる!
と云う訳で今日の一枚は、強力なエンジンがあれば勝てたはずの1987年、名手アイルトン・セナをもってしてもなかなか勝つことが出来なかったロータス99T。カーナンバー12、セナのマシンだ。ロータスにはカスタマーエンジンが供給されると云う噂もあるから楽しみだ。でも、どっちにしても2年も先の話しじゃぁ、ろくろ首になりそうだぞ。
blog:恩田の森Now(5月4日に撮影した写真を只今掲載中。今週末は休載とさせていただきます)
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あの日から19年
忘れもしない1994年5月1日のサンマリノGP。あの日からもう19年が経つのだ。モータースポーツ界きってのカリスマ、アイルトン・セナが19年前の今日、神に召されたのである。モータースポーツの歴史上、最も才能あるドライバーと云われたセナは、神に最も愛されたドライバーでもあった。だからこそ神はまだ若いセナを自分のもと召されたのだ。
もし、彼が生きていれば幾度チャンピョンを獲得した事か。もし彼が生きていれば、ミヒャエル・シューマッハはあの偉業を達成することが出来なかったかも知れない。もし、彼が生きていれば・・・。いや、モータースポーツの世界には「もし」も「たら」も「れば」も存在しない。彼は1994年シーズン序盤に間違いなく地上からその姿を消したのだ。
彼のいないF1はつまらないかに見えたが、そうではなかった。確かにセナがいないF1は寂しくはあったけれど、次々に若く才能あふれるドラーバーが登場し、私たちを楽しませてくれた。黄色い声を上げる若い女性ファンは去って行ったけれど、むしろ郷秋はそれを好ましくさえ思った。
サンマリノGPはF1のカレンダーからセナと共に消えてしまったけれど、今年もF1のレースは続く。10日後にはスペインGPが始まる。セナがアイドルだと公言する、セナを知らない若ドラーバーがしのぎを削るのだ。二度のあのような悲惨な事故が起こらないことを祈りつつ、楽しませてもらう事にしよう。
blog:恩田の森Now(27日撮影分を28日に掲載いたしました)
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二人のレース巧者
今日は久しぶりのF1の話題。BlogにF1の話題が登場しないからと云って、郷秋<Gauche>がF1(TV)観戦を止めたわけではない。ただ、日本のチームは無論、ドライバーもエンジンも参戦していないとなると、テンションが下がり気味なのは事実ではあるが。
さて、日曜日のバーレーンGP、いつも思うのだが、このGPでは観客の姿がほとんど見えない。さすがにメインスタンドにいるにはいるけれど、他のスタンドは使われてさえいないようだ。結構人が入っているように見えるGPでも採算ベースに乗らないことから来シーズンは中止かと云うようなニュースを良く目にするけれど、バーレーンGPはその辺りどうなっているんだろうね。
さて、そのバーレーンGP、ベッテルには勝手に勝たせておけばいい。と云うか、他のマシンはとても太刀打ちできない別次元の安定した速さだ。とは云え、同じ(はずの)マシンに乗っているウェバーはまったく冴えないからね、単にRB9のポテンシャルが高いと云う事ではなく、ベッテルがチームと勝利の女神を味方に付けていると云う事なんだろうな。全盛期のミヒャエル・シューマッハのように。
ベッテルンの事は置いておくとして、今回、つくづく上手いと思ったのがライッコネンとアロンソ。ライッコネンはまずまずのポテンシャルのLotus E21とタイヤに優しいドライブが可能にした2回ストップ作戦で9位スタートからまんまと2位フィニッシュ。もっともキミのことだから、2位じゃ満足できないんだろうけどね。
ライッコネンは去年のバーレーンからポイントの取りこぼしは無いはず。マシンの信頼性が高いことと、上手いドライバーの組み合わせによってもみ成し得る偉業ではあるけれど、一等賞を取るまでのマシンでないことが惜しまれるな。
もう一人のレース巧者は勿論アロンソ。DRSの故障により人よりも1回多くピットインしているにも関わらず8位4ポイントを獲得している。マレーシアに続いての不運にも関わらずここでの4ポイントを獲得は、シーズン後半に「効いて来る」可能性大あり。ホントに強いドライバーはポイントを乗り逃さないものなのである。次戦に期待しよう。
blog:恩田の森Now(本日撮影、明日掲載予定です。)
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あれがホントのレースだ
マレーシアGPで起こった二つのチームの対照的な出来事。一つはチームの指示に従い、リスクを冒すことなく3位と4位、合計27ポイントを獲得したメルセデス。もう一つがチームの指示を無視しスリリングなバトルを繰り広げ、場合によっては0ポイントの可能性のあったオーバーテイクを敢行しベッテル1位、ウェバー2位でフィニッシュして43ポイントを獲得したレッドブルである。
表彰台の可能性もあったのだから不本意ではあっただろうが、チームの指示に従ったロズベルクは賞賛さる一方で、チームの指示を無視しチームメイト同士の、接触・リタイヤと云う最悪のシナリオを顧みずバトルを敢行したベッテルは酷評された。自らチームスタッフに謝罪したことが伝えられてはいるが、果たしてベッテルの行為は本当に許されないものなのだろうか。
あのバトルはまさにF1の醍醐味。プロ中のプロである二人の実にクリーンなバトルであったと郷秋<Gauche>は記憶している。そしてベッテルは、2位でフィニッシュすることで失う7ポイントの意味を誰よりも良く理解しているのだ。 思いだして欲しい。昨年、ドライバーズポイント2位となったアロンソとシリーズチャンピョンとなったベッテルとのポイント差を。
たったの3ポイント差でベッテルはチャンピョンとなり、アロンソは2位に甘んじることになったのである。今ここで失った7ポイントのために4年連続のチャンピョンを逃すかも知れないと考えたのだろ。だからベッテルは18ポイントの2位ではなく25ポイントの1位が欲しかったのである。シーズン終了時点で、もし7ポイント以内の差で、昨年のアロンソがそうであったようにベッテルが優勝を逃したとしたら、それでもクリスチャン・ホーナーは「セバスチャン、君は良く頑張った」と褒めてくれるのだろうか。もっとも褒めてもらったとしても何の意味もないのだが。
ベッテルは「速くてナンボ」の世界で生きるレーシングドライバーなのである。一つでも前のポジションでフィニッシュしたいと思い、そうするのは当然の事。郷秋<Gauche>は云いたい。「セバスチャン、セパンで君は実に正しいレースをしたよ。それでこそ真のレーシングドライバーだ」と。 だってそうだろ。22名のドライバーが揃いもそろってチームオーダーに従って走るのを見たいのかい?そんなものはレースじゃない、パレードだ。たとえリスクがあったとしてもだ、それでもオーバーテイクしようとするドライバーがいるから、レースは面白いんだ。
もう一度云う。「セバスチャン、セパンでの君はレーシングドライバーとして正しいレースをした。謝る必要なんか、まったく無いんだよ。」
例によって記事本文とは何の関係もない今日の一枚は、先週の日曜日に「せんがわ劇場」に行く途中で撮った、東急世田谷線三軒茶屋駅構内のほぼ全容。青葉台から調布は、直線距離だと近いけれど、クルマで行っても電車行っても時間的に遠い。電車の場合、一番早いのは渋谷から井の頭線明大前経由なのだけれど、これは風情がない。時間がかかることを承知の上で東急世田谷線を利用した時の一枚です。
blog:恩田の森Now(30日撮影・31日掲載予定)
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ロータスとピレリタイヤの相性がいい?
開幕戦で優勝し、第二戦マレーシアGPのフリー走行2でもトップに立ったロータスに対して、他のチームには無いアドバンテージがあるのではないかと云う疑惑のまなざしが向けられているようだ。その疑念とは、ピレリが今シーズン用のタイヤ開発テストに使っているマシンが現ロータス、当時のルノーF1の三年落ちのマシンであり、それ故にロータスがピレリタイヤと相性良い。それによってロータスが他チームには無いアドバンテージを得ていると云う事のようだ。
何時の時代も、隣の芝生は青く見えるもの。そしてその青さには何か特別な秘密が隠されているのではないかと疑りたくなるものである。でも、今日の予選結果をご覧なさい。ライッコネンが7位、グロジャンが11位と低迷。アドバンテージがあるどころか中団に埋もれ、おまけにライッコネンは3グリッド降格のペナルティまでくらっているではないですか。
例によって記事本文とは何の関係もない今日の一枚は、花韮(はなにら)。この季節、上を見て歩くことが多くなりがちですが、足元でも可憐な花がたくさん咲いています。どうぞ踏みつけたりされませんように。
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ホンダが2015年にF1復帰か
2014年から、F1のエンジンがレギュレーションの変更によりV6 1600ccターボになるのは周知の通り。かつてV6 1500ccターボエンジンでF1を席巻したホンダの事、当然戻って来るだろうとの噂はあちらこちらで囁かれていた。折しも過給機付の小排気量エンジンが市販車のトレンドになっており、F1用のV6 1600ccターボエンジンは構成的には市販車用エンジンに非常に近いものとなる。つまり、F1での技術開発が市販車用エンジンにフィードバックされる可能性が非常に高くなるのである。
F1のエンジン開発には巨額の資金が必要となるが、もし、その技術が市販車にフィードバクされるのであれば、それは決して高いものではなくなることを意味する。かつてホンダは「F1は走る実験室」であるとして、取り組みもした。もっともその成果は二重構造式空冷エンジンなどと云うとんでもない市販車用エンジンとなり、F1の技術が市販車に生かされたとは云いにくい状況ではあったが、少なくとも面白くはあった。
近未来的にはハイブリッドがメインになりそうな市販車のパワートレインだが、電動機とその制御システムの優劣以前に、ベースとなるガソリンあるいはディーゼルエンジンの素性の良さがまずは問題になるはずだ。そう云う意味ではF1で磨いた技術が市販車に「より良い形で」フィードバックされる可能性は大いにある訳で、ホンダとしてもその点を前面に出して株主に納得してもらう戦術に出るのではないかな。
しかしだ、参戦する以上は勝たねばならぬ訳で、勝てないから撤退、業績が悪いから撤退などと云う事は金輪際止めて欲しいと思うのは郷秋<Gauche>だけではないだろ。頼むよ、ホンダさん。
と云う訳で、今日の一枚は無敵のホンダV6 1.5Lターボエンジンを積んでも、天才アイルトン・セナがドライブしてもなかなか勝てなかった、ロータス・ホンダ99T。
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面白いかもしれない2013年F1
フリー走行と予選結果からは想像できないレース結果となった2013年F1第1戦であった。いや~、今年のF1は日本人ドライバーはいないけれど、面白くなりそうな予感ひしひしであるぞ。
ポイントはなんと云ってもタイヤに優しいロータスE21+ライッコネン。2ストップにも関わらず終盤にファステストラップを叩きだす辺りは尋常ではない。ただ、もう一台のロータス、グロージャンが駆るマシンが決して良いペースではなかったことを考えると、マシンと云うよりも今年のピレリタイヤとライッコネンの相性が良いと云う結論にはなるのだが、初戦結果だけでは断定はできない。
二つ目のポイントは、フェラーリF138が少なくとも昨年のマシンよりは戦闘力がありそうだと云うこと。アロンソの頑張りで予選5位から2位表彰台をゲットしたフェラーリだが、昨年はまったく良い所が無かったマッサが予選・決勝とも4位であったことを考えると、今年のマシンには期待が持てそうである。スペインGPまでの間のマラネロの更なる奮闘に期待したい。
三つ目のポイントはメルセデスの仕上がり具合だ。予選では3-6位、決勝では5位-リタイヤとなったが、少なくともマクラーレンよりは良い結果を残すことが出来た。ただ、シーズン中の開発が順調に進むかどうかが今シーズンの結果に大きくかかわって来る。「亡霊」ミヒャエルが去りハミルトンが加入した今シーズン、ドライバーに不足は無く、いよいよチームの真価が問われる年である。
なお、初戦で判明したメルセデスの問題点は、二人のドライバーのヘルメットがいずれも黄色であること。TVの画面ではどちらがドライブしているマシンなのかすぐに区別がつかないのである。サイドミラーを赤と黄色に塗り分けるなど、一瞬で区別できる工夫が必要である。どちらを赤、どちらを黄色にするのか、難しい問題かも知れないが。
四つ目のポイントは全面リニューアルしたマクラーレンMP4-28が冴えないこと。五つ目はフォースインディアのVJM06がロータスE21同様、今年のピレリタイヤとの相性が非常に良さそうだと云うこと。下馬評ではトップ5+中団4+テールエンダー2と云われる今年の勢力分布の中で、フォースインディアがこれを大いに引っ掻き回す可能性があり、これによって今年のレースが面白くもなるかも知れないな。
例によって記事本文と何の関係もない今日の一枚は、咲き始めた辛夷(こぶし)。
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2013年F1初戦の予選は明日に延期
フリー3から雨が酷かったようで、予選もQ1を何とか消化したけれど、悪天候と日没によりQ2以降は明日の11時(現地時間)に持越し。予選が決勝当日に持ち越されるのは珍しいことですがそれ程酷い雨だったと云うことなのでしょうね。
それにしても、ウエットコンディショントとなれば、非力なマシンに乗るドライバーにとっては大きなチャンスとなるはずだけれど、トップ10はメルセデス、フェラーリ、ロータス、マクラーレン、レッドブルで占められ、唯一の例外がロータス・ライコネン(11位)の代わりにトロロッソのベルニュが9位に食い込んだだけ。今年は下位チームにいながら光る走りをするドライバーがいないと云う事でしょうか。
例によって記事本文と何の関係もない今日の一枚は、咲き始めた花韮(ななにら)。
梅(その五)、そしてF1
昨日、しつこく再開した「梅」、今日は(その五)ですが、さすがに今シーズンの見納めです。
昨日と今日、ご覧いただきましたのは鎌倉・東慶寺の梅でした。
そしてF1。いよいよ今日、オーストラリアはメルボルン、アルバート・パーク・サーキットで2013年F1が開幕です。ここは日本との時差が2時間しかありませんから、予選の情報はほぼリアルタイムで飛び込んで来るのが嬉しいサーキットですが、決勝レースとなるとその晩23時まで待たないと放送が始まらないのは昨年と同じですか?決勝レースの放送が何時からなのか、まだ知らない、調べていない郷秋<Gauche>です。日本人ドライバーはいないけど、まさか放送はあるよね?
金曜日フリー走行は1、2ともにレッドブルのベッテルが最速タイムを叩きだしたようですね。昨年は序盤戦で出遅れて先行するマクラーレンやフェラーリを追う展開となったレッドブル・ベッテルですが、今シーズンは初戦から調子が良いようで、四連覇も夢ではないかも知れませんね。結果はベッテルの四連覇でもいいけれど、アロンソが、バトンが、ライッコネンが絡む、ハラハラドキドキのシーズンであって欲しいものですね。いや、アロンソ優勝が一番良いのではありますが(^^)
2013年F1開幕戦が近づく
気が付けばもう3月も中旬に差し掛かろうとしている。2013年F1開幕戦、オーストラリアGPはもう来週末ではないか! しかしだ、日本のチームは勿論のこと、日本製のエンジンどころか日本人ドラーバーさえもいなくなってしまったのでは、これまでのような熱い思いで開幕戦を待ち望むと云うことは、残念ながらないなぁ。
シーズン前のテストも結果からは、今年も速いのはレッドブル。でも、速いのと強いのとは違うと云うのはF1の常識で、速いレッドブル+ベッテルを、速くないフェラーリ+アロンソが追い回すと云う図式は2012年から引き継がれそうな予感。判断しかねるのが、マクラーレンとメルセデスの実力だ。上りっ調子のウィリアムズがどこまで絡めるのかと云うあたりが2013年F1の面白みとなるのではないかと郷秋<Gauche>は予想するが、これ如何に。
そうは云いながらも、日本人のドラーバーがいないのでは郷秋<Gauche>的には余り盛り上がらない訳で、気持ちは既にエンジンレギュレーションが変更になる2014年、あるいはホンダエンジンが登場するのではないかと囁かれている2015年に飛んでいる。そう、2015年にはホンダエンジンが復活し、再びF1を面白いものにしてくれるのである。
しかもだ、今では伝説とさえなっている、常勝マクラーレン・ホンダが再登場するのではないかと噂されているだけに、今後の報道から目が離せないのだが、そんなホンダに、F1を(TVで)25年見てきた郷秋<Gauche>はあえて苦言を呈したい。
云いたいのはただ一つ、本業の調子が良いから、資金がたっぷりあるから参戦、本業の調子が悪いから、資金が無いから撤退と云った、自分の都合で参戦したり止めたりと云う勝手な振る舞いをしないこと。F1はヨーロッパの文化なのだ。文化を担う者は、自分の都合で止めたり、また始めたりしてはいけない。始めた以上は継続することが肝要。フェラーリを、ウィリアムズ、マクラーレンを見よ。勝てない時、苦しいシーズンがあっても、それでも続けて来ているではないか。それでこそ自動車文化の最高峰、F1を担う者である。
ホンダがもし、第四期F1活動を始めようとしているのならば、もう二度と撤退などせず、どんなに本業が苦しくとも、石にかじりついてでも続けて欲しい。そうでなければユーラシア大陸の東の端の島国からF1に打って出る意味がない。本田宗一郎も、それを望んでいるのではないかと郷秋<Gauche>は思うぞ。
と云う訳で今日の一枚は、久々に登場の、郷秋<Gauche>のF1コレクション。そもそもがトミカの「おもちゃ」だし、塗装も剥がれ落ちて随分とみすぼらしくなってしまったが、手前がマクラーレン・ホンダMP4/4、奥がウィリアムズFW11Bである。郷秋<Gauche>的に注目して欲しいのは2台のトミカではなく、下の絵。RA302E 3L・V8エンジン透視画は世界屈指との折り紙が付くテクニカル・イラストレーター、大内誠氏の作。郷秋<Gauche>の蔵書「HONDA F1 1964-1968」(1985年 二玄社刊)の綴じ込みイラストである。
今年のF1はつまらない
2013年シーズンの開幕戦、オーストラリアGPまで一カ月を切り、各チームの2013年シーズンを戦うマシンが発表され、テストでは誰が、どのマシンが速かったとの報道がされる時期となったが、郷秋<Gauche>は「今年のF1は面白くない」と断言する。
だってそうだろう。日本人ドライバーがいないF1なんて見る価値がない。それはクリープの入っていないコーヒー(古過ぎ)、七味唐辛子が振られていない焼き鳥、刻み葱がのっていない冷奴みたいなものだ。比喩の拙さはともかく、日本人ドライバーがいないF1など、見る気もしない郷秋<Gauche>であるぞ。
断っておくが、郷秋<Gauche>が熱烈な小林可夢偉のファンであると云うようなことではない。いや、小林はこれまでの日本人F1ドライバーの中で最も才能あるドライバーであるけれど、だから郷秋<Gauche>が小林のファンになり、彼を応援するために眠い目を擦りながら地上波の中継を見ていたと云う訳では無い。
屁理屈をこねるならば、F1と云う欧州文化の中で日本人がどれだけの力を発揮できるのかを見極めたいのだ。それはエンジンを作る、マシンを作る、チームとして挑む、ドライバーとして挑む、何でも良いのだが、日本が、日本人がヨーロッパの文化に挑戦し、どこまでその力を発揮できるのか、願わくば、日本の力がフェラーリを、マクラーレンを、レッドブルを、メルセデスを凌駕する、その瞬間を見たく、ただただその思いで中継を見ているのである。
だと云うのに、チームとしては無論の事、エンジンサプライヤーとしても、ドライバーとしても、日本の、日本人のいないF1なんて、まったく面白くもないし興味もない。だから、2013年のF1は「つまらない」のである。
でもね、やっぱり見ちゃうんだよね、きっと。だって、速くてそして美しくしいマシンが好きな郷秋<Gauche>だから(^^;
例によって記事本文とは何の関係もない(実はまったく関係が無いわけでもない)今日の一枚は、なるせの森で長閑に放し飼いにされている鶏。でもだ、ただの鶏ではない。これは戦う鶏、(小)軍鶏(しゃも)。速いマシンは美しく、強い生き物もまた美しいのだ。ならば強い(人間の)女性は美しく、美しい女性は強いのかと云う疑問がわくのだが、このことについて書きだすと明日の朝になりそうなので止めておく。ではでは、また(^^;
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小林可夢偉の来季は一週間以内に決まる?
勝てる可能性のあるチーム、現状で望み得る最良のチームはロータス。そのロータスのシートは、アクシデントの多いグロージャンと競っている訳だが、選ぶのは勿論小林ではなく、チームロータスの方であるし、アクシデントの回数よりも資金の額がものを云うF1の世界である。
次善のチーム、優勝は無理でも時に表彰台を狙えるチームの中で可能性があるのはフォースインディア。こちらは傷害事件で起訴されて2012年シーズンを棒に振ったエイドリアン・スーティルと一つのシートを巡る戦いになるが、スーティルに分があるとの報道。これまた悪い評判よりも持ち込める資金の量が決めてとなる事だろう。
詳しくは知らないが、小林は来季の為の資金をネットで集めている模様。その総額が一億数千万円になっているとの報道だが、カネでシートを得ようとするならば、時に表彰台を狙える以上のチームであれば少なくとも10億円は必要なはず。現状では贔屓目に見てのその五分の一の資金しかない小林は、はっきり云って不利である。
しかしだ、小学生の小遣いまで集めて、その資金で仮に来季のシートが得られたとしてもだ、「小学生に夢を与えた」とかそういう事以前に、ちょっと違うのではないか、何かが間違っているのではないかと思えてならない。もしだ、小林が結局来季のシートを得ることができなかったとしたら、集まったその資金はどうなるのか、それもまた気になる郷秋<Gauche>であるぞ。
ベッテルのオーバーテイクは合法
昨日、インテルラゴスのレースにおいて、ベッテルがイエローフラッグ区間でベルニュをオーバーテイクしたのではないかと云う疑惑が浮上し、フェラーリがFIAに抗議することを検討していると書いたが、FIAはベッテルのオーバーテイクが合法であることを確認した模様。つまり、2012年F1のワールドチャンピョンがセバスチャン・ベッテルであると云う事実は動かないと云う事である。良かった。レースの結果はコース上で決着を付けるものであり、それ以外の場所で語られるべきではないのである。
アロンソが逆転チャンピョン?
2012年F1の最終戦、インテルラゴスでのフェルナンド・アロンソは予選8位から見事2位表彰台をものにしたものの、ベッテルが6位に入ったことから3ポイント及ばすシリーズチャンピョン2位に甘んじ結果となったことはご存じの通り。
しかしだ、そのレースのイエローフラッグ区間でベッテルがベルニュをオーバーテイクしたのではないかと云う疑惑が浮上。フェラーリは証拠類を精査した上でFIAに抗議することを検討していると云う報道。もしFIAがベッテルのオーバーテイクが事実と認定すれば、彼には20秒のペナルティが課せられ、その結果リザルトは8位に訂正。3ポイントあったはずの差はアロンソに逆転され、2012年のチャンピョンはアロンソと云う事になる。
しかしだ、そう云うことは止めた方がいい。レースの決着はコース上でつけるものである。近頃はどの競技でも試合終了後の抗議によって順位が入れ替わることが多いのは事実ではあるが、どれも後味が悪い。特にアロンソの場合には、2013年にはチャンピョンを獲得できることが半ば判っているのだから今ここで妙な細工などせず、レース結果はコースの上で決め、気持ちよくチャンピョンになっ方が良いと、郷秋<Gauche>は思うぞ。
強かったのはアロンソ
2012年F1は、セバスチャン・ベッテルの三連覇で幕を閉じた。特に後半戦、レッドブルRB8を駆るベッテルは確かに速かった。しかしだ、惜しくも三ポイント差で二位に甘んじたフェルナンド・アロンソはあの駄馬、フェラーリF2012をよくも操り速かった。僅か3ポイント差の速さならば、駿馬を操って易々と走ったベッテルよりも、駄馬で同等の走りをした君が、ドライバーとしては数段上手であることは間違いない。
フェルナンド・アロンソ、F1 2012年シーズンにおいて君が最も速くかつ最も強いドライバーであったことを認定し、郷秋<Gauche>はここに最大の讃美を贈る。2013年は君が3度目の栄冠に輝く年であることを信じているぞ。
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