どこかの永久歯が欠如している場合は、日本の統計的研究では10人にひとりくらいです。
珍しくはありませんので、小児歯科&矯正歯科的立場では、どのような永久歯列が望ましいか、時間軸を考慮して検討します。
この患者さんは、特に上の前歯の歯並びが気になって矯正治療ご希望です。
上下とも歯並びの幅が狭めでスクエアな歯列弓形態、下の小臼歯部は内側傾斜がみられます。
比較的歯列の側方拡大が可能なパターンです。
また下の切歯は、1本先天性の欠如があります。
横から前後的噛み合わせをみると、下顎大きめで前方位です。
もし下の歯の欠如が無かったら、反対咬合かそれに近い噛み合わせになったと思われます。
このような患者さんで、奥歯のニュートラルな噛み合わせ、上下真ん中が一致することなどを重視するとどうしても抜歯矯正になります。
理論的には3本抜歯です。
もちろん上記のことは考慮しますが、まずは抜歯なしでスタートして、途中で再評価を考えています。
上下真ん中は一致しませんが、0本抜歯で終われる可能性が高いと予測しています。
ふたつき子ども歯科 http://fc-dental.jp.net