福岡市の小児歯科・矯正歯科・障害者歯科 ふたつき子ども歯科 院長日記

小児(障害児を含みます)の包括的歯科医療を提供するふたつき子ども歯科。子育てや食のことも含んだ、院長ブログ。

乳歯の反対咬合治療

2021-05-07 | 歯並び、矯正の話

反対咬合は骨格的要素が関連していることが多く、矯正治療では骨格のコントロールはほぼできないので、ただ見た目を改善したらOKというように、シンプルではありません。
ただ、小児の顎関節はゆるゆるで遊びがありますので、噛み合わせによって下顎が前方に誘導されている場合、第1段階で早めの改善が望ましいということになります。




4歳の反対咬合の患者さん。がっつり逆で、下顎が前方に誘導されている要素が大きいようです。
このような例では、早めの改善が望ましいと言えます。
マウスピース装置で、主に就寝時に通常に使用できれば、半年前後で改善します。



前歯が逆というだけでなく、やはり奥歯の噛み合わせも、前後的にズレています。






途中1回チェックして使用状況はOKで治癒傾向は明らかでした。
これはそれから3か月、使用開始5か月後です。
マウスピース装置は顎の前後関係も改善しながら、上下の歯の位置も改善するので、効率が良いと思います。
奥歯の噛み合わせがまだ充分に治癒していませんが、マウスピース装置では限界がありますので、一旦使用は終了して経過を見ます。
最終的には、中学校終わりくらいまで特に下顎発育はありますので、その時間軸の中で経過を診て、適時に介入が必要になります。
今回の治療は、そのファーストステップくらいに考えておいた方が良いと思います。





ふたつき子ども歯科 http://www3.coara.or.jp/~futam

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グラスアイオノマーのニューフェイス

2021-05-07 | 虫歯治療の話

グラスアイオノマーセメントという歯科材料は、生体親和性が高く、微量のフッ素を徐放また歯磨きジェルなどのフッ素も取り込み、多用途の便利な材料です。
もともとこの分野の研究をしていたということもありますが、当院でも種々使っています。
もともと粉と液をミックスしてペースト状にしますが、歯科衛生士が練るのに手間がかかったり、粉液比でバラツキが出ることもあります。
2ペーストタイプで便利なフジフィルという製品があって以前トライしましたが、要求するフローが得られずストップしました。
最近発売ではないでしょうが、フジフィルフローという製品に気づいて購入してみました。



ペーストはディスペンサーで等量出るので、シンプルです。
練る手間はありますが2ペーストなのであっという間。
歯科医師スタッフに関わらず、使い勝手が良い(性能を犠牲にせずに)製品や、器材等が消耗していないということは、ストレス軽減に伝わります。
この製品、流れが良いので、初期虫歯のコーティングやシーラント材として使用できそうです。
予防処置は歯科衛生士のみで行うのが常ですので、手順が簡単でペーストの硬さのバラツキがないのは、実は材料の無駄が出ませんし、皆にとって助かるのではと思います。




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