福岡市の小児歯科・矯正歯科・障害者歯科 ふたつき子ども歯科 院長日記

小児(障害児を含みます)の包括的歯科医療を提供するふたつき子ども歯科。子育てや食のことも含んだ、院長ブログ。

反対咬合の初期治療

2011-11-24 | 歯並び、矯正の話

小児の歯並び、噛み合わせの治療のスタート時期ですが、どこのどのような問題があるかで異なります。またスタート時期が同じでも、どのような装置が効果的かも異なることがあります。
この患者さんは乳歯の時期は、切端咬合といって上下の前歯の先同士が当たるような噛み合わせでしたが、永久歯前歯が出てくる時期に観察していたら、捻れを伴うしっかり反対咬合に移行しました。
反対咬合に関しては、永久歯に全部生え換わるころまで放置しておくと、思春期成長が始まって骨格的な要素が強くなることがあるので、前歯が出そろった頃に改善して、噛み方や周囲の筋肉のパターンが良い状態で思春期発育を迎えるようにするのが適切です。
反対咬合でも前歯のデコボコや捻れが軽ければ前歯を裏側から前方にスプリングで押し出す、リンガルアーチという装置で改善できます。









しかしこの患者さんの場合、歯の捻れも目立っていましたので、先日のブログでも登場したツーバイフォー装置を半年ちょっと使用しました。






上の歯並びが下ときちんと噛み合うように前方に拡大しますので、噛み合わせだけでなく自動的にデコボコも改善されるわけです。




この患者さんの場合、もうしばらくすると3、4番目の乳歯も生え換わる時期に入りますので、その時に前歯の改善が後戻りしないよう、歯の裏側にワイヤーを沿わせる装置で留めておきます。
とりあえず第1期治療は終わりですが、生え換わり、骨格の発育などを今後観ていく必要はあります。
結果、この治療だけで終了になるかも知れませんが、歯が生え換わって成長発育が落ち着いた時期に、仕上げの治療が必要になる可能性もあります。
しかしながら、この第1期治療によって、仕上げ治療が必要な場合でも随分簡単になるのは間違いありません。




ふたつき子ども歯科 http://www3.coara.or.jp/~futam/
              http://www.futatsuki-dental.com/

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