福岡市の小児歯科・矯正歯科・障害者歯科 ふたつき子ども歯科 院長日記

小児(障害児を含みます)の包括的歯科医療を提供するふたつき子ども歯科。子育てや食のことも含んだ、院長ブログ。

歯が痛い 子どもの場合

2007-02-20 | 口の中の問題

「むし歯はないようだけど、子どもが歯を痛がっています」という相談は多々あります。昨夜も知り合いから電話で相談があったので、今日のブログテーマになった次第ではあります。
歯の生え変わり時期の5歳後半以降くらいで、乳歯がグラグラし始めの時期に一過性に痛がることがあります。グラグラがだんだん大きくなって生え変わりに至るのですが、グラグラが大きくなるからといって痛みが大きくなったり頻発するわけではありませんので、通常放置しておいてOKです。
もうひとつこの時期にあるのが、乳歯の並びの一つ奥に出てくる6歳臼歯出始めの痛みです。生え変わりではなく歯ぐきを破ってゆっくり出てきますので、歯の頭がちょっとは出ているものの、歯肉がぶよぶよの時期がしばらくあります。少ししか出ていないのでハミガキも良くは出来ません。歯垢がたまって歯肉炎が急性化して、痛みが出るという理屈です。
親知らずで痛みがでるのも同様の原因があります。
また、6歳臼歯が出る前には奥の歯ぐきが膨らんできて、例えば下の歯ぐきが膨らんでいれば、上の歯と噛んで傷ついて痛いこともあります。 6歳臼歯と同様、小学校終わり~中学校の頃さらに奥に出てくる12歳臼歯でも同様の症状が出ることがあります。
この時の対処ですが、まずは清掃と消毒です。家庭で出来ることとしては小さめの歯ブラシ(1本用歯ブラシがあればベストです)で局所を綺麗にしてあげることと、イソジンうがい薬を綿棒などで局所の歯肉に塗ってあげることです。イソジンは通常15倍~30倍希釈ですが、医科歯科用の消毒ジェルは高濃度のものを使用していますので、希釈倍率は小さくてOKでしょう(私は5倍希釈くらいでと言っています)。この痛みは長くは続かず繰り返すこともあまり多くありません。
どうしても歯肉の炎症を繰り返す場合、ぶよぶよした歯肉を切除して形的にも清潔に保てるようしますが、私の経験ではかなりレアです。


向かって左側が出てくる途上の6歳臼歯です。むし歯リスクも高い歯なので、この時期ハミガキの工夫は必要ですね。

コメント
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