福岡市の小児歯科・矯正歯科・障害者歯科 ふたつき子ども歯科 院長日記

小児(障害児を含みます)の包括的歯科医療を提供するふたつき子ども歯科。子育てや食のことも含んだ、院長ブログ。

歯みがきしなくてもむし歯にならないってどういうこと?

2006-07-18 | むし歯予防の話
「○○は歯みがき頑張っているつもりなのにむし歯ができるんですよね」とか、「△△は、歯みがき大体なのにむし歯にならないんですよね~、何で~?」とか、よくある話題です。この時、「○○は歯の質が弱いんでしょうね」というのもよくある話。
以前にも書きましたが、歯の質の個人差は明らかになっていません。むし歯リスクは複数の要因によるものですから、むし歯菌の多さ、唾液の質と量、歯並び、歯の形(特に奥歯かみ合わせの溝)、甘味食品、歯みがきの状態などの個人差が複雑にからみ合っています。歯みがき頑張らなくてもむし歯にならない人は、このような要因が有利な人と言えます。
ちなみに歯の質に関しては、定期的にフッ素を塗ってもらうとかフッ素入り歯みがきを使うなどのフッ素の環境で、後天的違いは出ます。また成人の場合、ある時期にむし歯が多くて治療を受け、むし歯リスクが小さくなっていても、治療した歯のその後のトラブル、やり直しなどで自分はむし歯になりやすい人と思っている場合もあります。一方で、むし歯リスクの年齢的なものを考えると、成人するくらいまであまりむし歯がなければ、その後むし歯で苦労することも少ないでしょう。
ただし、歯みがきサボってむし歯なしでも、歯周病予防のベースは歯みがきを中心としたプラークコントロールですから、サボっていると、いずれ歯周病で歯を失うこととなります。それを考えても、ティーンエイジャーでの歯みがきの自覚というか自立というのは大切ですね。
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