漢方薬剤師の日々・自然の恵みと共に

漢方家ファインエンドー薬局(千葉県)
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不妊症:遺残卵胞と漢方対策

2012-06-08 | 子宝・妊娠体質つくり
不妊症の卵胞刺激ホルモン治療を行っていると、
排卵せずに残ってしまう卵胞が出現して次の生理周期の妨げになることがあります。

これを遺残卵胞といい、すでに受精能力は落ちているにもかかわらず
次周期のホルモン治療の刺激によってさらに巨大化し、新しい卵胞の生育を妨げてしまいます。
クリニックでは、ホルモン剤で黄体期をやや長くつくり、その間に卵巣を休ませ自然消滅を待ちます。

そもそも遺残卵胞ができてしまうのは、
自分の代謝力がホルモン治療の刺激に追いつかないせいで、
年齢が高くなるとその出現は多くなりがちです。
(最近では不妊クリニックにおいても、患者年齢が高い場合、低温期のホルモン刺激を慎重に行うようになりました)

遺残卵胞を掃除するために、漢方の併用はとても有用だと思います。
活血去痰消腫を中心とした漢方対策をしっかり行うとよいでしょう。
重鎮安神剤を用いて周期のリセットを促す方法もよいようです。


柿の花が清らかに咲いていた

卵巣に負担をかけすぎるとよい卵子は育たず、卵子を無駄に消耗して、
結局遠回りになってしまうこともあるでしょう。
自分の体調に耳を傾けながら、いつも元気でいられるペースを保つことが大事だと思います。


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