漢方薬剤師の日々・自然の恵みと共に

漢方家ファインエンドー薬局(千葉県)
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西風粛殺・秋の養生は?

2009-09-12 | 暦・季節ごとの養生法
昨日来局された女性が、
「すっきり晴れると鼻やノドがカサカサになっちゃって。潤う食べ物って何があります?」
(こらから夕飯の食材を買い物に行くところらしい)

果物なら梨、食材ならレンコンとかシロキクラゲ・・・・
食養生の本を見ながらそんな話題をするようになったこの頃は、すっかり秋ですね。

      

「西風粛殺、これに感ずるものは多く風燥を病む」

秋を方位に当てはめれば西になるので「西風」は秋風、
「粛殺」とは秋の気が草木を枯らすこと。
つまり
「秋は草木を枯らしてしまうほど乾燥しているので、人も乾燥する疾患にかかりやすい。」

風は肺から入るので、のどの渇き、声がれ、空咳、しつこく続くせきやたん、など喉や肺の症状に悩まされやすくなります。

特に、人生的にも秋を迎えて枯れてくる中高年は
もろに影響をうけるので十分漢方養生しましょう。

お勧めはまず、気陰を補う「麦味参顆粒(ばくみさんかりゅう)」
これなら夏を乗り越えた体の疲れも回復してくれるので一石二鳥。

すでに喉の症状がある場合は(空咳、ノドの渇き、痛み、痰がからむなど)「麦門冬湯」
ノドの乾く痛みが強ければ「養陰清肺」
などで症状を緩和しておきましょう。

鼻、のどの潤いのための養生法と漢方対策


で、このところの新型インフルエンザ。
これまで子供が危ないといわれていたのに、中高年もその渦に巻き込まれている様子。

中高年の秋の弱みに付け込まれているのかも、しれない。
くわばら、くわばら・・・

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