漢方薬剤師の日々・自然の恵みと共に

漢方家ファインエンドー薬局(千葉県)
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ライラの冒険ⅠⅡⅢフィリップ・プルマン覚書

2008-09-25 | 
映画「ライラの冒険 黄金の羅針盤」を観て、ダイモン(守護精霊)やパラレルワールドの存在がとても興味を引いたので、読んでみました。
ライラの冒険Ⅰ 黄金の羅針盤(上下)
ライラの冒険Ⅱ 神秘の探検(上下)
ライラの冒険Ⅲ 琥珀の望遠鏡(上下) です。

世界的な3大物語本といえば、
ロードオブザリング、ハリーポッター、そしてナルニア国かライラの冒険か?だそう


秋の夜長にのめりこみました。

宗教を超えた、神に支配される下界ではなく、アダムとイブの失楽園のしがらみから放たれ、すべてを超えた地上の楽園を目指すという壮大な目標に向かって様々な事件が多元的に起こる。読み出したら止まらない。

登場する人物や動物それぞれの性格がすばらしい。
人は3っつの部分からなる立っているという。
守護精霊、魂、そして肉体。
人間は精霊の存在を感じていないけれど、それはいつも身近にいてまるで恋人にように寄り添い手助けしているらしい。
そう思えば、なんだかすごく、生きることがうれしくなる。

登場者のしぐさや景色の動きの描写がとても丁寧で、まるでそこに映像を見ているようだ。
小説の中のコールター婦人は、善人なのか悪人なのか最後まで混沌として、そしてこの上なく魅力的な人物として描かれていて、まさに映画で彼女を演じたニコール・キッドマンその人のようでした。

現在の環境破壊による地球温暖化を思わせる問題もすでに描かれている。
世界の環境の一部を壊すことによって全体の流れが変わってしまう恐ろしさ。
そして、それを回復させたのは、深い深い愛だったね。

すでに「神秘の探検」の映画化は決定しているとのこと。
今後の映画が楽しみです。

フィリップ・プルマン 1946年イギリス生まれ
児童文学作家、ファンタジー作家