アブソリュート・エゴ・レビュー

書籍、映画、音楽、その他もろもろの極私的レビュー。未見の人の参考になればいいなあ。

遠い水平線

2011-07-01 23:53:23 | 
『遠い水平線』 アントニオ・タブッキ   ☆☆☆☆  再読。写真は文庫のだが私が持っているのは単行本である。これはタブッキ作品の中では早くに翻訳されたものの一つだが、『インド夜想曲』や『供述によるとペレイラは…』などに比べると言及されることが少なく、マイナーな印象がある。それはおそらく、一般につかみどころのないタブッキ作品の中でも、本作がとりわけつかみどころのない作品のせいではないだろうか。 . . . 本文を読む