マーちゃんの数独日記

かっては数独解説。今はつれづれに旅行記や日常雑記など。

御所参内・聚楽第行幸図屏風

2009年10月01日 | 信濃紀行

 3泊4日で蓼科の”山小屋”に滞在の予定でした。ところが「御所参内・聚楽第行幸図屏風」が上越市立総合博物館で9月12日から10月4日まで展示されるとの新聞情報を得て、「ハーヴェストクラブ斑尾」に一泊し、上越市まで足を伸ばす事に予定変更しました。

 聚楽第へ向かう後陽成天皇と、聚楽第から天皇を迎えに行く秀吉の様子を描いた屏風絵が新潟県上越市の個人宅で発見され、鑑定を経て一般公開が始っていました。

 日頃体調のすぐれない妻が、珍しく是非見に行きたいとの希望。小淵沢でレンタカーを借りて、「上越市立総合博物館」へ出掛ける計画を練りました。
 小淵沢までは例によって「ホリデー快速ビュー山梨」で。そこで「大人の休日倶楽部」を利用して、一般より安くレンターカーを4日間借りました。初日が5000円、以下1日4000円(免責補償料込み)とお安い料金設定です。
 9月28日(月)に蓼科を出発し、小布施の「北斎館」へ寄り、斑尾へ。9月29日(火)に上越市に入りました。午前9時直前に高田公園内にある博物館到着。既に数十名の集団が並んでいます。良く見ると制服姿の中学生です。一般客より先に見学を済ませて仕舞おうという作戦のようです。


            (高田公園と城址)

 小林古径邸との2館拝観500円を払って「屏風」に駆けつけると、そこでは、先ほどの中学生達を前にして、学芸員の方のお話が始っていて「屏風」には近付けません。でもこの学芸員の方の説明が、中学生を相手の説明ですから非常に分かり易く、ほぼ最初から最後まで私達も熱心に聞き入りました。
 この屏風を鑑定したのは「狩野 博幸」さん。作者との血縁関係はないそうです。その鑑定結果に触れながら『右隻の行列は、秀吉のモニュメントたる聚楽第へ向かう、天正16年4月14日の後陽成天皇の行幸で「聚楽行幸記」の記述を裏付ける描写。左隻は桐紋のある牛車こそ参内する秀吉が乗るものと見て間違い無いでしょう』などのお話。屏風絵の構成まで話が及びました。
 中学生が去った後じっくりと拝見させて頂きました。400年以上前の歴史的事実を、今目の当たりにする事が出来、興奮しました。遠出して、わざわざ見に来た価値は充分にあった思います。500人にも及ぶ人物はその表情もはっきり見て取れます。武士のみならず町人・遊ぶ子供達・琵琶法師・家畜なども登場しています。
 この日はウィークデーにも拘わらず、続々と拝観者が訪れていました。


       (上越市立総合博物館館内)


       
         (屏風図 右隻)


            (屏風図 左隻)