どるち & えこう の 『美術館・博物館めぐり』 & 『美味しいもの』日記なのだ

プレーリードッグのぬいぐるみの『どるち』と 飼い主?の『えこう』が書く 美術館・博物館や 飲食店の感想なのだ

『若冲アナザーワールド<前期展示>@千葉市美術館』なのだ

2010年05月31日 | アート【展覧会 & 常設】(~2022年)

※このブログわ 2010年に違うサイトに載せたものを再編集したものなのだ

<さや堂ホール>を見たぼくらわ 千葉市美術館で 6月27日まで開催している<若冲アナザーワールド>前期展示』を見に行ったのだ(※前期わ 6月9日までなのだ)



ぼくらわ 静岡県立美術館にも見に行ったけど 静岡で見れてなかった<果蔬涅槃図>が展示していたので行ったのだ

↓静岡で見た感想なのだ
http://blog.goo.ne.jp/dolci_ekou/e/33ee251e6c00f8093fe3f7400680fa15



2回見ると 前に気がつかなかったことが分かったり 新たな発見があったりするので 意外と楽しいのだ


いっぱい良い作品があったけど ぼくが もの凄く気になったり 好きになったものを ちょっとだけ ご紹介するのだ

<雪梅雄鶏図>なのだ

雪の中に浮かぶ サザンカの花と 鶏の顔(鶏冠・肉垂れ)の赤が 鮮やかなのだ 近くで見ると 鶏の足や尾羽がやけに 立体的に見えるのだ


<果蔬涅槃図>なのだ


涅槃図に登場する人などが 野菜や果物で描かれているのだ 若冲わ 青物問屋で生まれたから この発想が出来たかもしれないけど 凄いと思ったのだ

見てると 野菜たちが二股大根の釈迦の死を 悲しんでいるように見えるのだ


静岡でも見たけど<樹花鳥獣図屏風>もいいのだ(※UPしている写真わ 静岡県立美術館で撮ったレプリカなのだ)


今回ずっと見ていると 左隻の鳥たちが描かれている方わ なんで 空を飛んでいる姿の鳥を 描いていないのわ なんでだろう?と思ったのだ

ぼくが見る限り あんなにいっぱい鳥たちがいて 3羽くらいしか飛んでなかったと思うのだ



↑これが 左隻なのだ よーく見ても 飛んでいる鳥わ 少ないのだ


他にも いい作品わ あったけど えこうに任せるのだ


若冲の首都圏での大規模な展示わ 40年ぶりだし お時間のある方わ ぜひ ご覧になってほしいのだ

しかも 後期展示(14日~)でわ 2008年に北陸の旧家で見つかった<象と鯨図屏風>の展示も 始まるので オススメだと思うのだ



ここから先わ 展覧会の詳細と えこうの感想を載せるのだ


千葉市美術館 <若冲アナザーワールド> 6月27日(日)まで(※前期は、6月6日まで)

http://www.ccma-net.jp/exhibition_end/2010/0522/0522.html

作品リスト
http://www.ccma-net.jp/exhibition_end/2010/0522/list_0522_2.pdf




展示構成

第一章 若冲前史

第二章 初期作―模索の時代

第三章 着色画と水墨画

第四章 晩年期―多様なる展開

巡回展なので、静岡と全く一緒。一章から三章までは8階に展示、四章は7階に展示していました。


気になった作品(※筆者がないのは、若冲筆)

6.佚山筆 花鳥図屏風(左隻)

左右、斜めから見ると鳥の位置に流れがあって面白い。右から見ると、下→上→下に視線が動き、左から見ると段々上に視線が行く。


9.鶴亭筆 松竹梅図

これは三幅対。中央の松の木の模様を円で証言していて面白い。


29.雪梅雄鶏図

雪の積もる中、雪の中に映える鶏の顔(肉垂れ・鶏冠)、山茶花の赤が美しい。近づいて見ると鶏の尾羽や足に立体感が出ている。


30.月夜白梅図


近づいてみると、梅の芯の部分に金が施されている。それは月に照られているから?


38.柳下馬図

これは、馬の体が丸みをおびていて、馬というより牛のような・・・?つぶらな瞳、筆の勢いのある、馬のたてがみの表現がいい。


42.寒山拾得図

後ろ姿の寒山拾得が描かれているが、頭はカッパのように、体は楕円になっている。メタボな後ろ姿が可愛らしい。


48.唐子図

台の上に唐子が乗っていると思ったら、台と思っていたのは童子で、ちょっと辛そうに耐えている。この絵の意味が解説に載っていましたが、『人の上に人あり』という意味だそうです。


50.梅鶴図

後ろ向きの鶴の胴体を楕円で描き、顔は胴体に隠れていて、くちばしのみを出している面白い絵。


104.果蔬涅槃図


解説には、こう書かれています。
『釈迦の入滅を描く涅槃図を、野菜や果物によって表現した大作。釈迦は伏せた籠の上に置かれた二股大根によってあらわされ、釈迦の死を悲しむ諸菩薩や動物たちは様々な野菜や果物によって表現されている。様々な濃度の墨を使い分け、筋目描きや墨のかすれといった技法を駆使して、60種類以上の果蔬(かそ)を描いている。一家の成仏と、家業である青物問屋の繁栄を願ったものだろう。』

そうは言っても、涅槃図を野菜や果物にしてしまうアイデアがすごい。さすがに迎えに来る麻耶夫人は描かれていないが、沙羅双樹を、とうもろこしの茎?のようなもので表しているし、ずっと見れると、野菜や果物たちが悲しんでいるようにも見えてくる。あと、作品が思った以上に大きかった。


111.樹花鳥獣図屏風



左隻



右隻


動物たちのパラダイス。動物や鳥たちの名前が全部分かったら、もっと楽しめたんだろう。もし可能であれば、プライスコレクションの<鳥獣花木図屏風>と一緒に並べて見たい。


135.蓮池図 (重要文化財)

これは、仙人掌群鶏図の裏面に描かていた襖絵。解説の一部には『画面の右3面には蕾や満開の花が描かれる一方、左3面には敗荷や散りゆく花が描かれており、時間の循環が意識されていることが分かる。』と書かれていました。


137.石峰寺図


府中市美術館の山水展で見て、2度目。何度見ても飽きないし楽しい作品。みんなのっぺらのようで、門に待ち構えている仁王も、ちょっと顔が変。説法を聞いたり、書を書いたり、ゾウや獅子、亀に乗ったり、各々思うように過ごしている。


144.鶏図

上を見上げている鶏の首と胸の羽が逆立っている姿が面白い。


145.花鳥図押絵貼屏風

全部墨一色で描かれている。特に右隻、第2扇の孔雀と、第3扇の鳳凰が良かった。


静岡と千葉の両方見れたので、全展示作品の7~8割の作品は見れたような気がします。千葉では、オウムや鯉など同じ種類の作品を隣り合って展示していたりと見比べることが出来て良かった。14日から<象に鯨図屏風>が展示されるので、再度、見に行こうと思っています。


※『後期展示』も見に行きました。
http://blog.goo.ne.jp/dolci_ekou/e/56711ec2b1a61c9352af8f0fc5ad4f24

今回も素晴らしい作品を見ることが出来ました。

ありがとうございます。



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