どるち & えこう の 『美術館・博物館めぐり』 & 『美味しいもの』日記なのだ

プレーリードッグのぬいぐるみの『どるち』と 飼い主?の『えこう』が書く 美術館・博物館や 飲食店の感想なのだ

『ミュシャ財団秘蔵 ミュシャ展 パリの夢 モラヴィアの祈り@森アーツセンターギャラリー』なのだ

2013年04月21日 | アート【展覧会 & 常設】(~2022年)

※今回のブログわ いつもと違い シリーズの作品などを隣合わせに載せていて 見比べが出来るので パソコンの方が見やすいと思うのだ

木場の<麺屋吉左右>で美味しいつけ麺を食べたぼくらわ 六本木に移動して 森アーツセンターギャラリーで 5月19日まで開催している<ミュシャ財団秘蔵 ミュシャ展 パリの夢 モラヴィアの祈り>を見に行ったのだ


ぼくらが ミュシャの作品をまとめて見たのわ 2010年の大阪旅行の時に見た堺市文化館 アルフォンス・ミュシャ館と 2010年7月に三鷹市美術ギャラリーでの展覧会を覚えているのだ その時に ミュシャって キレイな女性を描いて いいなぁ~ って思ったのだ


240点もの展示作品の中から ぼくが気になった作品を いつもより多めに ご紹介するのだ

今回ミュシャの作品を見て 1番良かったと思ったのわ <百合の聖母>なのだ


たくさんの百合が咲いていて 画面右上に描かれた百合の聖母が美しくて ウットリだったのだ 

ぼくにわ 画面左下に描かれているチェコの民族衣装を着た少女に啓示を与えているように思えたし ヴェールみたいなのが少女を包んでいるようにも見えるから 見守っているのかも? って思ったのだ


リトグラフの<椿姫>が良かったのだ


照明の加減かもしれないけど 銀で描かれている一番上の文字と 上の方にある背景の星たちが 見る位置によって キラキラ輝いて見えたのだ


<モエ・エ・シャンドン>の2つのポスターが良かったのだ


相反する女性が描かれ 一方わ 死を司る女神に見えるし もう一方わ 命の授ける女神のように思えてくるのだ


<四季>のシリーズの4点も良かったのだ


なんとなくなんだけど 4点とも 腰を強調しているポーズをとっているように見えるのだ えこうの方でわ 各作品の大きな画像も載っているのだ


<四芸術 (ダンス、絵画、詩、音楽)>の4点も良かったのだ


解説にわ こう書かれていたのだ
『諸芸術を擬人化した女性が、それぞれ異なる時間帯の情景と組み入れされている。「ダンス」には風の吹く朝、軽やかに舞う女性が、「絵画」には、陽光の降り注ぐ昼間、赤い花を見つめる女性が、「詩」には、一番星が輝く黄昏時に物思いにふける女性が、「音楽」には、小鳥が集う夜、耳元へ手をやる女性が描かれている。』

この4点の作品わ <サテン・エディション>と載っていて 絹(シルク)に印刷したもので 日本初公開なのだ


あと <四芸術の習作>も展示していたのだ


えこうの方にわ 大きな画像で リトグラフと 習作を横に並べて載せているので 見比べが出来るのだ


<月と星の下絵(月、明けの明星、宵の明星、北極星)>のシリーズの4点も素晴らしいのだ


天体がテーマで 全体的に暗くして 星の輝きを目立つようにしているのだ えこうの方にわ 大きな画像を載せているのだ


あと 前にも見たことがあるんだけど <ビザンティン風の頭部 (ブルネット・ブロンド)>の2点わ 輪郭線がハッキリしているから 3Dみたいに浮き上がって見えたのだ



ぼくわ ミュシャが もともと好きなのもあるけど 素晴らしい作品の数々が展示していたし 彼の描く女性たちが美しくて ウットリして 見ていたのだ

この展覧会も 年間ベスト10入りの候補の展覧会だと思うし オススメなのだ 六本木でわ あと 1か月くらいで終わってしまうし もう混雑しているみたいなんだけど 少しでも気になっている方わ ぜひ ご覧くださいなのだ 平日の夜ならば 少しわ 快適に見れるみたいなのだ



ここから先わ 展覧会の詳細と えこうの感想を載せるのだ


森アーツセンターギャラリー <ミュシャ財団秘蔵 ミュシャ展 パリの夢 モラヴィアの祈り> 5月19日(日)まで ※4月25日(木)のみ休館

http://www.roppongihills.com/art/macg/events/2013/03/macg_mucha.html

公式サイト
http://www.ntv.co.jp/mucha/

作品リスト
http://www.ntv.co.jp/mucha/works/list_jp.pdf




展示構成

第1章 チェコ人 ミュシャ

第2章 サラ・ベルナールとの出会い

第3章 ミュシャ様式とアールヌーヴォー

第4章 美の探求

第5章 パリ万博と世紀末

第6章 ミュシャの祈り

ミュシャ財団協力のもと、リトグラフ、希少性の高い油彩画、素描や下絵、写真、宝飾品など約240点が展示していました。

会場内では、作品リストが置いてないので、メモなどを取る方は、公式サイトに載っている作品リストをプリントアウトして持って行ったほうが便利だと思いますよ。


気になった作品

1.パレットを持った自画像


民族衣装のルパシカを身にまとった威風堂々とした自画像で、アメリカにいた頃に描かれたものだそうです。この頃のミュシャは、シカゴ美術研究所やフラデルフィア美術学校で指導していたようです。

間近で見ると、荒いタッチで手早く描かれているのが分かる。


4.ジリの肖像

ジリは、ミュシャの長男。一瞬、女の子?と思えるような感じの作品だった。


5.人形を持つヤロスラヴァ


彼女(ヤロスラヴァ)の視線の強さに目がいく。服装は普段のものだろうが、高貴なる人物のようにも思えてしまう魅力があった。


17.ジスモンダ


芝居のポスターが5点あったが、このポスターが1番装飾的だと思った。特に1番上のモザイクになっている文字のデザインが良い。描かれたのは、王妃ジスモンダがエルサレムにキリストを迎える名場面だそうです。

ミュシャの人生を変えた作品。専属画家の都合がつかずに、代わりに依頼され、1週間で制作。これを見たサラが1発で気に入って、ミュシャと6年の専属契約を結ぶ。


21.椿姫


名家の青年と高級娼婦との悲恋。背景に星たちは、恋人を思う乙女心、分かりづらいが、左上には茨が絡み付くハートがあり、やがて訪れる悲劇の結末を暗示しているそうです。

背景の六角の星々を輝かせたデザインがいい。


23.ロレンザッチオ



24.メディア


王妃メディアは悲劇のヒロイン、下にあるのは息子の亡骸だそうです。愛人を作った夫への怒りからメディアは正気を失い、自らの手で、愛人、二人の子供まで殺してしまう。

この女性が付けている、堺市文化館所蔵の<蛇のブレスレッ>トをまた見たくなった。


25.トスカ


この作品だけ、一回り小さかった。女性のまわりの背景の車輪のような模様の連続に目がいく。


39.演劇芸術のアレゴリー


解説には、こう書かれています。
『1908年ニューヨークにオープンした「ドイツ劇場」の室内装飾をミュシャは任されました。この作品は、一説に同劇場の緞帳の習作だと考えられる。鳥のさえずりを聴く女が「詩」を、腰に手をあて肘を張る堂々とした女が「劇場」を、頭上にマスクをつけた女が「悲劇」を、進化の衣装を着た男が「喜劇」を、それぞれ象徴的に表している。』


54.《ルフェーヴル=ユティル ビスケット:シャンペン風味》の習作

隣に完成作があったが、習作の方が女性を誘う男性がスマートに描かれていてこっちの方が好き。なんで、変更したのだろう?残念。


57.ジョブ


煙草の巻紙の宣伝のポスターで、ジョブは、ジョセフ・バルドゥー社(Joseph Bardou)の略称のようです。恍惚の表情の女性と煙の流れがインパクトになっていると思った。今回は、展示してなかったが、もう1つジョブの宣伝のポスターを見たことがある。


58.ムーズ川のビール


ビールの宣伝なのに、ビールジョッキは小さく、麦やホップなどの髪飾りをした女性がメインとなっている。この女性は、ビールの女神のように思えてくる。あと、女性の髪の毛の流れが、装飾的なのも印象に残る。


59.モナコ-モンテカルロ


花々を集めて、車輪のようなデザインを3つ配しているデザインで、カーレース?のものだろうか?実際は、モナコ観光のPRのための鉄道会社のポスターで、車輪は想像通りあっていたが、下から伸びる茎は、レールを表すそうです。


61.ネスレ乳児食


なんとなくだが、母親と子が、聖母マリアと幼子キリストのように思えてくる。特に母親後ろにある半円のデザインが後光のよう見えてくる。


62.モエ・エ・シャンドン:ドライ・アンペリアル


ブルネットのエキゾチックな女性。NO.63と比べると、死の女神のように思えている。


63.モエ・エ・シャンドン:ホワイトスター シャンペン


ブロンドの西洋人の女性。花なども咲き、彼女は、豊穣や、春の女神のよう。


94.夢想


解説にはこう書かれています。
『花と女性の芸術家ミュシャの典型的な作例の1つ。晴れやかな女性像を引き立てる円環は、伝統的な宗教美術に見られる光背を連想させるが、観者の視線を女性像にいざなう役割えお果たしている。様々な色に彩られながらも画面は調和を保っている。植物のモテーフ』の曲線が美しい調べを奏で、温麗な雰囲気が漂う親しみやすい佳作である。』

確か、印刷会社の宣伝だったような・・・?


95.花:装飾パネルの最終習作


たくさんの百合の花を持ち、髪飾りまでしているのでユリの精霊といった感じか。首を傾け、何を考えているのだろう?と、気になってしまう。


101.ビザンティン風の頭部ブルネット



102.ビザンティン風の頭部ブロンド



107.四芸術:ダンス (※隣に載せた画像は、<習作>です。)



108.四芸術:絵画 (※隣に載せた画像が、<習作>です。)



109.四芸術:詩 (※隣に載せた画像は、<習作>です。)



110.四芸術:音楽 (※隣に載せた画像は、<習作>です。)



111.四季:春


四季のシリーズの解説には、こう書かれていました。
『四季それぞれが擬人像で象徴的に表されている。「春」の女性像は大きな花束を手にし、陽光に包まれ輝いている。「夏」の女性像は小麦の茂みを颯爽と横切っている。「秋」の女性像は右手に果物か籠、左手に酒と豊穣の神ディオニュソスの杖を持っている。「冬」の女性像は自然の静寂の中で氷霧(せいじゅ)から身を守っている。』


112.四季:夏



113.四季:秋



114.四季:冬



127.花に囲まれた理想郷の二人


幻想的な雰囲気に包まれている二人。画面右下にスタンプを押したかのような花?の紋章のような模様があり、なぜなのだろうと思った。


146.エメラルド


宝石のシリーズで、4点あり、トパーズ、ルビー、アメジストがあったが、このエメラルドと蛇の組み合わせに惹かれた。ヘビが女性に服と同じ色なので、服のデザインのような気がした。


167.《月と星:月》の下絵



168.《月と星:明けの明星》の下絵



169.《月と星:宵の明星》の下絵



170.《月と星:北極星》の下絵



171.百合の聖母


2つの異なる世界を合わせたかのような1枚。

解説にはこう書かれていました。
『1902年、ミュシャはエルサレムにある教会の装飾の注文を受けてこの場面を構想した。本作でもポスターや装飾パネル同様、花と女性による構成が引き継がれている。しかし同時に、女性像は単なる装飾ではなく、普遍的な美や善の象徴であり、精神世界を体現するものとして描かれている。左手前のチェコの民族衣装を身に包んだ少女も座っている。』


173.ヤロスラヴァの肖像


ミュシャの娘のヤロスラヴァを描いて肖像だが、聖人のような雰囲気のある作品だった。


181.スラヴィア



今回ミュシャの作品を見て思ったのですが、私は、リトグラフなどの美しい女性の作品の方が良かったと思いましが、スラヴ叙事詩関連の作品は、凄いとは思いましたが、あまり惹かれず・・・。

どるちの方でも書きましたが、この展覧会は年間ベスト10候補の素晴らしい展覧会だと思いますし、東京(六本木)の展示の後は、新潟、愛媛、宮城、北海道の順に巡回するので、お近くの方は、ぜひ、ご覧ください。

240点も作品があったので、思っていたよりも時間がかかり、まだ見足りないといった感じで会場を後にしたので、会期が終わるまでに、もう1回見に行きたいなぁ~。と思っています。

あと、今回の展覧会のショップは混雑するので、お時間の余裕をみた方がいいですよ。



巡回情報

新潟県立万代島美術館 6月1日(土)~8月11日(日)

愛媛県立美術館 10月26日(土)~2014年1月4日(日)

宮城県立美術館 2014年1月18日(土)~3月23日(日)

北海道立近代美術館 2014年4月5日(土)~6月15日(日)



今回も素晴らしい作品を見ることが出来ましたし、美味しいものを食べることが出来て、大満足でした。

ありがとうございます。



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