どるち & えこう の 『美術館・博物館めぐり』 & 『美味しいもの』日記なのだ

プレーリードッグのぬいぐるみの『どるち』と 飼い主?の『えこう』が書く 美術館・博物館や 飲食店の感想なのだ

『狩野芳崖と四天王 近代絵画、もうひとつの血脈 <前期展示>@泉屋博古館分館』なのだ

2018年09月24日 | アート【展覧会 & 常設】(~2022年)

ぼくらわ 泉屋博古館分館で 10月28日まで開催している<狩野芳崖と四天王 近代絵画、もうひとつの血脈>を見に行ったのだ



今回の展覧会わ 素晴らしかったんだけど えこうと感想が丸被りなので えこうに任せるのだ

泉屋博古館分館 <狩野芳崖と四天王 近代絵画、もうひとつの血脈> 10月28日(日)まで

https://www.sen-oku.or.jp/tokyo/program/index.html

作品リスト
https://www.sen-oku.or.jp/tokyo/program/2018-04-e.pdf




展示構成

第一章 狩野芳崖と狩野派の画家たちー雅邦、立嶽、友信

第二章 芳崖四天王―芳崖芸術を受け継ぐ者

第三章 芳崖四天王の同窓生たち-「朦朧体の四天王」による革新画風―

狩野芳崖四天王は、晩年に師事した岡本秋水、岡不崩、高屋肖哲、本多天城だそうで、師の芳崖や四天王の作品以外にも、狩野派の画家や横山大観や、菱田春草なども作品も展示しており、前期と後期に分けて76点、前期では約50点を展示しています。

※今回の展覧会は、無料で単眼鏡がレンタル出来るそうです。


気になった作品

1.狩野芳崖 壽老人


寿老人は、七福神の一人とは知っていたが、中国宋代(11世紀)の道士で南極星の化身。

梅の木に腰を下ろし左奥には竹や松が描かれ、松竹梅に鹿や蝙蝠、鶴が描かれた吉祥画で、墨の濃淡のコントラストが良く、濃い墨は少し前に乾いたかのような瑞々しさを感じる。


17.狩野芳崖 伏龍羅漢図(※10月8日まで展示)


2009年に見て以来、9年振り・・・。

羅漢の膝の上に乗り、リラックスしてダラーンと寝ている龍が可愛いし、こんな作品はあまりないような・・・。

科学調査の結果、龍の鱗の青や数珠の黄色などに西洋顔料が使用している可能性があるそうです。


27.岡倉秋水 悲母観音図


芳崖の絶筆の《悲母観音》を秋水が写した作品で、ボストン美術館や福井県内に同様の作品が数点伝わるそうです。西洋顔料を使用しているからか、芳崖よりカラフル。しかし落ち着いた色なので荘厳さもある。

悲母観音が身についている金の装身具や金色の雲が立体的。あと、地上に降りる?子供の背後にある光背みたいなものは、蓮の葉や貝殻のようにも見え、貝だとしたら、有名な「ヴィーナスの誕生」から着想を得たのかもと思えた・・・。


38.岡倉秋水 不動明王


不動明王は大日如来の使者、あるいは化身として国家鎮護、あるいは不動信者を守護することから平安時代以降に広く信仰されたそうです。

描かれているのは、青不動で炎の光背なく、炎を操る不動明王は初めて見たし、少しマンガチックな作品のように思えた。

この作品は、芳崖の<仁王捉鬼図>の影響がうかがえるそうです。ちなみに<仁王捉鬼図>は後期に展示するので見比べてみるのもいいかもしれませんね。

※参考として、以前撮った<仁王捉鬼図>の写真を載せます。(※クリックすると大きな写真で見れます。)



39.岡倉秋水 龍頭観音、雨神之図、風神之図

三幅対で、中央に龍頭観音、左幅に風神、右幅に雨神が描かれており、風神と雷神の組み合わせは良く見るのだが、雨神と風神の組み合わせはあまり見たことがないかも・・・?

雨神と風神は鬼のような顔でなく、雨神は龍の顔でやかんのようなものと、大きなひょうたんで雨を降らし、自身の口や雨神に巻き付いている小さい龍の口からも雨を降らし、風神は鳥の顔で鳥の羽の団扇で風を起こしている。こちらの作品も、少しマンガチックな気がして面白い。


40.岡不崩 群蝶図(※展覧会のチラシをスキャンしたから文字も写っています・・・。)


花のことは詳しくわかりませんが、百合や桔梗などが描かれており、おそらく夏から秋にかけて咲く花々と、様々な蝶が描かれており、写実的というか博物的な感じ。

右上に飛んでいるアゲハ蝶を単眼鏡で見てみると蝶と視線が合い、こちらを向いてポーズを取っているように見える・・・。


44.高屋肖哲 千児観音図 下絵(※展覧会のチラシをスキャンしたから文字も写っています・・・。)


描かれているのは、生命の救済と功徳を表すものとして描かれた観音と嬰児の組み合わせだそうで、たくさん描かれた嬰児が色も付いてないから少し怖い感じもするけど、観音様のしなやかな体、優美な手の動き(仕草)が美しい。

この作品の本画の可否が不明だが、本図を見たいと思わせる下絵だった。


45.高屋肖哲 観音菩薩図 下絵

46.高屋肖哲 月見観音図

蓮の花びらの船に立ち胸元で手を合わせ水面に映る月影に視線を落とす水月観音。

下絵の方は、後ろにたくさんの散華があるが本図の方は描かれてなく、観音様のお顔は本図の方が女性的。

散華のあるバージョンでno.46の作品を見てみたかった・・・。


チラシの画像も載せます。(クリックすると大きな写真で見れます。)
   


岡倉秋水の作品を見たくて行ったのですが、四天王の岡不崩、高屋肖哲などの作品が見れて良かったですし、前期展示のみですが、9年振りくらいに芳崖の<伏龍羅漢図>を見ることが出来て嬉しかったです。

見応えありそうなのは、芳崖の<悲母観音>が展示する後期ですけど、前期も素晴らしい作品が展示していてオススメですよ。

あと、単眼鏡をレンタルして細部まで見てはいかがでしょうか?


この後わ 武蔵小山に移動して<ラ・トリプレッタ>でランチをしたんだけど そのことわ 今度書くのだ



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