どるち & えこう の 『美術館・博物館めぐり』 & 『美味しいもの』日記なのだ

プレーリードッグのぬいぐるみの『どるち』と 飼い主?の『えこう』が書く 美術館・博物館や 飲食店の感想なのだ

『舟越保武彫刻展 まなざしの向こうに@練馬区立美術館』なのだ

2015年09月10日 | アート【展覧会 & 常設】(~2022年)

<練馬区立美術の森緑地>の屋外展示を見たぼくらわ 練馬区立美術館で 9月6日まで開催していた<舟越保武彫刻展 まなざしの向こうに>を見たのだ



ぼくが気になった作品なのだ

パステルで描かれた<一馬と水仙>なのだ

8か月で亡くなった長男を描いたもので 黄色い水仙の花に包まれていて 天使のようだったのだ

画面の下にわ 『一馬昇天 父保武』と 父保武の後にも1文字あったけど 分からなかったのだ

ぼくにわ 黄色のたくさんの水仙が たくさんの愛情に見えて 悲しい絵かもしれないけど 見ていると 温かくなっていくような気がしたのだ 


<長崎26殉教者記念像>の4点なのだ

合掌して天に昇る聖人たちのFRP(繊維強化プラスチック)で 見ていると 厳かな気持ちになるのだ

デッサンも展示していて デッサンの方わ 地面に立っていて ちょっと違っていたのだ


あと<ダミアン神父>も良かったのだ


舟越保武さんわ 1950年に家族みんなでキリスト教徒になったそうで その影響があったからだと思うけど 彫刻の中に 信仰の思いが込められているような気がしたし 美術館で見ているんだけど 教会のような神聖な感じもあって 見に行けて良かったのだ



ここから先わ 展覧会の詳細と えこうの感想を載せるのだ

練馬区立美術館 <舟越保武彫刻展 まなざしの向こうに> 終了しました

https://www.neribun.or.jp/event/detail_m.cgi?id=m10249




展示構成

第1章 彫刻への憧れ-東京美術学校受験の頃から 1933年~1943年頃まで

第2章 模作と拡充-戦後 1945年~1958年頃まで

第3章 ≪長崎26殉教者記念像≫ 1958年~1962年まで

第4章 信仰と彫刻-≪原の城≫・≪ダミアン神父≫の頃 1962年~1975年頃まで

第5章 静謐の美-聖女たち 1975年~1986年頃まで

第6章 左手による彫刻-最後の出品作品まで 1987年~1998年まで

彫刻作品約60点と、ご遺族所蔵の未公開のものを含むドローイング約60点を展示していました。


気になった作品

S6.道子

道子とは、舟越保武さんの妻、女性らしい滑らかなブロンズ像。


S11.白鳥

天使のような翼のある裸婦の大理石の彫刻で、恍惚の表情でのけぞっているようにも見えるし、後ろにある翼が女性を押し出しているかのようにも見える。白鳥というタイトルなので、白鳥の精霊か?1948年制作。


S12.白鳥

首をくるめ、頭を背に付けて眠る白鳥。単純な造形だが、なめらかで美しい。こちらも大理石で、1956年制作。


S21.魚

抽象的な魚で、頭の方から見ると、くねっており、泳いでいる感じを出している。こちらも大理石。


S27.聖ヨアキム榊原(長崎26殉教者記念像のうち)

S28.聖フランシスコ・デ・サン・ミゲル(長崎26殉教者記念像のうち)

S29.聖フランスシコ・ブランコ(長崎26殉教者記念像のうち)

S30.聖フェリッペ・デ・ヘスス(長崎26殉教者記念像のうち)

豊臣秀吉の時代に、処刑されたキリスト教徒の像で、今回展示しているものは、長崎の西坂公園にある<長崎26殉教者記念像>と同じ石膏の型を使って、後に作ったものだそうです。

日本26聖人の日は、処刑された2月5日だそうですが、くしくも舟越保武さんが亡くなった日も2月5日だそうで、テレビで息子の舟越桂さんが言っていたのですが、『長崎26殉教者記念像を日本26聖人が気に入ってくれて、迎えに来たのでは?』と仰っていました。


S35.原の城

島原の乱で亡くなったキリシタンがよみがえって来たかのような甲冑を身にまとうブロンズの彫刻。目と口は穴が開いており、少し猫背気味に歩みだすかのような感じで、何か無念の思いを伝えようとしているような・・・?

ちなみに、最初に作品はバチカンに寄贈していて、この作品は、後に作ったそうです。

あと、前の鎧の胴の部分には、十字架があり、後ろには、「さんたまりあ」・「いえす(いえずす?)」と文字が刻まれていた。


S44.LOLA

大理石のキラキラがラメのようでキレイ。女性の胸像が4体並んで展示していたが、この<LOLA>が1番良かった。


S46.聖セシリア

『聖セシリアは、2世紀頃のローマ貴族の娘。音楽の守護聖人。紙を賛美するのに、楽器を奏でながら歌った。』と解説に書いてありました。

190センチの金のブロンズ像で、顔を下に向け、何かを諭すようにしているように見える。竪琴のようなものを持っていた。1979年制作。


S47.聖マリア・マグダレナ

『聖マリア・マグダレナは、聖マグダラのマリアともいわれる。イエスの磔刑の場に立ち会って埋葬を見届け、その後復活したキリストに最初に出会った女性。イエスの足に涙を落として自らの髪で拭き、香油を塗った。』と解説に書かれていました。

170センチくらいの金のブロンズ像で、こちらは、不安げな表情で見上げている。手に香油壺も持ってました。1984年制作。

この<聖マリア・マグダレナ>と、S46の<聖セシリア>は、制作年は違うが、同じ金のブロンズ像で、大きさもそこまで変わらないので、対の作品じゃないかと思いましたし、そのような感じで展示していた。


S49.聖クララ

聖クララは、アッシジの聖フランチェスコの弟子。憂いをおびた表情で、どこか悲しげ。頬と唇に彩色しているそうで、紅茶、パステル、錆などで色を付けている。砂岩(諫早石)の彫刻。


S52.聖ベロニカ

口を開き、一瞬ハッとした表情が美しい砂岩(諫早石)の彫刻。こちらも彩色をしていた。

テレビで言っていたが、この作品が最後の石彫となったそうです。


S56.ゴルゴダⅡ

脳梗塞になって右側がマヒしてから左手のみで作ったブロンズ像。力強さや重厚感のある作品。

息子の舟越桂さんが、テレビで言っていたのですが、『この作品を作るために右手の自由を失ったのでは?』と仰っていた。


見に行くつもりはなかったのですが、テレビで見て気になったので、行ってのですが、見に行けて良かったです。

端正で美しい彫刻、身体が不自由になってからの力強い彫刻、信仰の思いの詰まった彫刻、ご遺族所蔵のドローイング等も見れて、すごく満足感があましたし、私的には、年間ベスト10候補に展覧会でした。

1つ残念だったのは、会期末に行った私がいけないのですが、展覧会のチラシがなかったこと・・・。見に行った展覧会のチラシを集めているので、それは、ちょっとショックでした・・・。


この後わ ポーラミュージアムアネックスに移動して<teamlab exhibition,Walk Through the Crystal Universe>を見に行ったんだけど そのことわ また 今度書くのだ



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