どるち & えこう の 『美術館・博物館めぐり』 & 『美味しいもの』日記なのだ

プレーリードッグのぬいぐるみの『どるち』と 飼い主?の『えこう』が書く 美術館・博物館や 飲食店の感想なのだ

『生誕150年記念 クリムト 黄金の騎士をめぐる物語@宇都宮美術館』なのだ

2013年05月15日 | アート【展覧会 & 常設】(~2022年)

宇都宮美術館内のレストラン<ジョワ・デ・サンス>でランチをしたぼくらわ 今回のお目当てで 6月2日まで開催している<生誕150点記念 クリムト 黄金の騎士をめぐる物語>を見たのだ



クリムト展というより ウィーン分離派展?といった感じだったけど ぼくが気になった作品をちょっとご紹介するのだ

やっぱり展覧会名にもなっている クリムトが描いた<人生は戦いなり(黄金の騎士)>なのだ


馬に乗る黄金の騎士わ クリムト自身のようで すごくカッコいいんだけど ぼくら 装飾的な背景に美しさに目を奪われたのだ あと 左下に ちょこんといる蛇わ なんだろう?って思ったのだ キリスト教で 蛇わ アダムをそそのかす悪い象徴だから 悪い意味だと思うんだけど・・・なのだ

作品リストにわ 油彩と テンペラで描いてると載っていたのだ


これも クリムトが描いた油彩の<アッタ―湖畔>なのだ


この画像でわ キレイじゃないんだけど 実際の作品わ 水面の色の組み合わせがキレイだったのだ


クリムトが描いた ウィーン大学大講堂の天井装飾パネルで 第二次世界大戦で焼失してしまった3点<哲学>・<医学>・<法学>の実物大に復元した大きな写真パネル(4.3m×3m)も良かったのだ

これわ <哲学>なのだ


左上から 人生の螺旋で 順に年を重ねているみたいに思ったし 年を重ねるにつれて 苦悩している姿が印象に残ったのだ


これわ <医学>なのだ


女性の裸婦が問題になったそうだけど 恍惚な表情を浮かべる女性の表現が美しいなぁ って思ったのだ あと 画面右にいる骸骨の周りにある模様みたいなのわ 細胞?っていう説もあるそうなのだ


こちらわ <法学>なのだ


解説なども読まずに見て ぼくが最初に思ったのわ なんか『怖い』って思ったのだ

この3点わ 作品自体わ 燃えてなくなっちゃったし 4.3m×3mの大きなパネルで見れて 良かったと思うし パネルなんだけど 見る価値がある作品だと思うのだ


最後の方に展示していた クリムトの油彩の<赤子(揺りかご)>なのだ


クリムト晩年の作品で 日本初公開なのだ


クリムト展って思っちゃうと ちょっと?が付いちゃうかもしれないけど 素描・油彩・リトグラフ・資料・原寸大パネルなど 50点ものクリムトの作品が見れたので ぼくらわ 充分に楽しめる展覧会だと思うのだ

えこうわ 2005年から美術館巡りをしているけど クリムトの作品を見た展覧会わ 2009年の秋くらいに1度見ただけだから クリムトの作品(油彩)わ あんまり見る機会がないと思うし 今回 初期の作品とかも展示しているので 結構オススメだと思うのだ

あと 企画展のチケットで コレクション展も見れるので ぜひ ご覧くださいなのだ マグリットの<大家族>わ 必見なのだ




ここから先わ 展覧会の詳細と えこうの感想を載せるのだ


宇都宮美術館 <生誕150年記念 クリムト 黄金の騎士をめぐる物語> 6月2日(日)まで

http://u-moa.jp/exhibition/exhibition.html

公式サイト
http://event.chunichi.co.jp/klimt/index.html


展示構成

Ⅰ 闘いへのプレリュード -ウィーン工芸美術学校入学から分離派結成へ

Ⅱ 黄金の騎士をめぐる物語 -ウィーン大学大講堂の天井画にまつわるスキャンダルから「黄金の騎士」誕生へ

Ⅲ 勝利のノクターン -クンストシャウ開催から新たなる様式の確立へ

約160点もの、油彩、素描、リトグラフ(ポスター)、工芸品、宝飾品、資料、写真パネルなどを展示。そのうち、クリムトの作品は約50点ほどが展示していて、油彩7点、素描24点で、あとはポスターや、資料、実物大の写真パネルなどが展示していました。

作品リストは、会場の出口に置いてありましたし、展覧会のチラシと同じような表紙の<鑑賞ガイド>は、会場1の入口に置いてあるので、忘れずに手に取ってください。(<鑑賞ガイド>は、会場2でも置いてあります。)


気になった作品(※作品の番号は、宇都宮美術館の作品リストのものなので、図録の番号と違っているようです。なお、前期展示と載せた作品は、展示が終了しています。)


3.グスタフ・クリムト 横顔をみせる少女


初期の油彩の作品。少女の瞳や胸元のネックレスには、フェルメールの絵画のように、白い粒状の点で光を表現している。東京富士美術館の所蔵。


7.グスタフ・クリムト 森の奥


こちらも初期の油彩の作品。飛騨高山美術館所蔵。


12.グスタフ・クリムト 詩人とミューズ


『実現しなかった建築装飾の習作とされています。』と解説に載っていました。この作品は、厚紙に油彩で描いたもの。


13.グスタフ・クリムト テスピスの一座


エッチングの作品。No.11の作品<タオルミナの劇場>とともに、古代ローマか、ギリシャの一場面のようで、神様の住まいか、楽園のみたいで、細部が丁寧に描かれていて、人物の描写が美しい。作品リストに「ブルク劇場天井装飾画」と載っていたので、実際の天井画も見てみたい。


14.グスタフ・クリムト 第1回ウィーン分離派展ポスター(検閲前)

解説には、こう書かれています。
『ポスター上部に見られるのは、若き英雄テセウスが怪物ミノタウルスを退治する場面である。この場面には、ウィーン美術館の刷新を目指して、クリムト中心に分離派を結成した若き芸術家たちの意志が込められている。空白の画面の大部分を占める斬新なデザインに、当時ウィーンンで流行していたジャポニスムの影響を見ることも可能である。検閲によりテセウスの裸体表現が好ましくないと判断され、下腹部を画したヴァージョンがあとから制作された。』

No.69の方で、検閲後の画像を載せています。


22.グスタフ・クリムト 魔女 (『ヴェル・サクルム』第1年次2月号 p.1) ※前期展示

魔女の妖しい感じが、閉館した青山ユニマット美術館で見た<イルリヒタ>を思い出した。

参考として、<イルリヒタ>を載せます。(※この作品の展示はありません。)



27.マクシミリアン・レンツ ひとつの世界(ひとつの人生)


油彩で描かれているが、パステルで描いているような感じに思えた。草原を歩く男性は、画家本人のようで、賞賛している女性や、後ろでダンスしている女性たちは、現実の世界の人ではないように思え、幻想的な世界のようであった。描かれた女性は、妖精(フェアリー)なのかも?

あと、額縁も特徴的だった。


49.グスタフ・クリムト 哲学 (原寸大写真パネル)


解説には、こう書かれています。
『クリムトが依頼を受けたウィーン大学大講堂の天井装飾パネルの3点のうち、最初にこの《哲学》が1900年の第7回分離派展に出品された。青と緑の色調の画面左に人体が折り重なる帯が形成され、生殖を繰り返し死にいたる人類の宇宙的ヴィジョンが示されている。右手の混沌とした空間からは、スフィンクスの頭部が浮かび上がる。哲学という合理的思考を超越する世界が描き出されたこの作品に対し、大学評議会を通じで文部大臣に抗議の嘆願書が提出された。』


50.グスタフ・クリムト 医学 (原寸大写真パネル)


解説には、こうかかれています。
『1901年第10回分離派展に出品されたこの《医学》では、赤を基調とした画面に男女の肉体が織り成す帯が画面右に形成され、さらに「死」を表象する骸骨が描かれている。画面左の裸婦は「生」の寓意である。画面の下部らは、医神アスクレビオスの娘、奇跡を行うヒュギェイアが現れるが、学問としての医術を体現していない。この作品に対し、特に非難の的になったのは女性の裸婦表現であり、論争は帝国議会までに達した。』


51.グスタフ・クリムト 法学 (原寸大写真パネル)


解説には、こう書かれています。
『この作品において、法律は処罰と復讐の権力として表現されている。画面中央にに年老いた裸の男が描かれ、その周りに3人の復讐の女神たちが取り囲んでいる。彼女たち画面上方の寓意像「真実」「正義」「法」から遣わされた「刑の執行人」である。画面に用いられた金と黒の色彩は、のちにクリムトやウィーン工房のデザインを特徴づける色である。装飾性への新たな芸術的転換は、《ベートーヴェン・フリーズ(No.55)》の制作が寄与している。』


55.グスタフ・クリムト ベートーヴェン・フリーズ 部分《完全に武装した強者》 (原寸大写真パネル)


実物大で複製したものですが、本物を持ってくることは不可能ですし、実物は上の方に展示しているので、近づいて細部まで見れるので良かったです。


62.グスタフ・クリムト 人生は戦いなり(黄金の騎士)


解説には、こう書かれています。
『本作品は、クリムトの個展として開催された1903年の第18回分離派展で発表された。デューラーの銅版画《騎士、死、悪魔(No.66)》を下敷きとし、前年に制作された《ベートーヴェン・フリーズ(No.55)》の延長線上に位置する作品である。クリムトの転換期を象徴とする本作品において、クリムトが明確に意識汁ようになった芸術至上主義が脇目も振らず前進する騎士の姿を通じて、力強く表明されている。』

この作品を見たくて、愛知県美術館行こうと考えていた作品で、やっと念願がかなった。ただ、同じ愛知県の豊田市美術館所蔵の<オイゲニア・プリマフェージの肖像>は、図録には載っていたが、展示されておらず残念。

画面下は、金の装飾は、日本画の技法の金箔を貼っているみたいでした。


69.グスタフ・クリムト 第1回ウィーン分離派展ポスター(検閲後) ※前期展示


英雄テセウスの下腹部を木で隠すように変更したようです。出来れば、検閲前と隣同士にして見比べが出来るように展示してほしかった。


79.グスタフ・クリムト アッター湖畔


解説には、こう書かれています。
『クリムトは1900年アッター湖畔を訪れて以降、1916年まで毎年夏を過ごし、46点の風景画を描いた。この作品では、さざさみがゆれる青い水面が画面の大部分を占めている。風景のパノラマ的に描くのではなく、短い筆致による水面の描写に集中した大胆な構図は、厚紙で作られた正方形の枠を風景の前にかざしてモティーフを探したことから生まれた。そのため、クリムトが制作する風景画は基本的に正方形である。』


94.フランツ・フォン・シュトゥック ミュンヘン造形芸術家協会(分離派)美術展ポスター ※前期展示

女神アテナの横顔?モザイクのようなポスターだった。


109.グスタフ・クリムト ストックレー・フリーズ 下絵 (原寸大写真パネル)

一部分の画像ですが、数点載せます。

<薔薇の茂み>



<期待>



<成熟>



<騎士>


3面のパネルが展示しており、左右パネルの人物の描写以外は、左右反転したものだそうです。背景の渦になっている木は、<生命の樹>と言い装飾的で、このストックレー・フリーズを見ていると、日本やエジプトなどのいろんな国の文化がミックスしたようなものに思えた。

最後に載せた<騎士>は、中央に展示していて、黄金の騎士?を抽象的な装飾にしたもののようです。

ストックレー・フリーズは、ベルギーにある個人の邸宅なので、非公開のようなので、パネルだとしても原寸大なので、見ていて楽しかったですよ。


125.コロマン・モーザー 虹彩ガラスのシャンデリア

こちらのサイトに画像が載ってます。
http://event.chunichi.co.jp/klimt/highlight.html#high04

大きめの緑色のビーズがキレイな、実の付いた木のようなシャンデリア。


149.グスタフ・クリムト リア・ムンクⅠ


油彩の作品。亡くなった少女の肖像画だそうです。なんとなくですが、ミレイ(ミレー)の<オフィーリア>を思い出しました。


151.グスタフ・クリムト 赤子(揺りかご)


油彩の作品。上にいる赤ん坊よりも、パッチワークみたいな布の生地自体を描きたかったのかも?塗り残しもあって、おおざっぱな色の塗り方だが、キレイだった。


宇都宮まで行った際がありました。念願だった<黄金の騎士>を見ることが出来ましたし、7点ものクリムトの油彩の作品を見ることが出来たので、大満足でしたし、原寸大のパネルですが、<ベートーヴェンフリーズ>や、<ストックレー・フリーズ>、焼失してしまった<ウィーン大学大講堂の天井装飾パネルの3点>を間近で、じっくり見ることも出来たのも、嬉しかったです。

クリムト以外の分離派の作品には、そんな惹かれませんでしたが、素晴らしい展覧会だったと思います。

宇都宮美術館では、見に行った当日に限り、再入場もOKなので、見終わって、大きな庭を探索したり、レストランで休憩した後で、もう1度見ては、いかがでしょうか?私は、1度見終わって、ちょっと休んでから、閉館までずっと見ていました。


この後わ 美術館からバスに乗って せっかく宇都宮に来たので 餃子と食べに行こうと思って 宮島町十文字のバス停で降りて<餃子舗 宇都宮みんみん 本店>に寄って ディナー(夕食)を食べたんだけど そのことわ また 今度書くのだ
 



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