崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

「絵図からみるアジア」

2016年10月30日 05時50分16秒 | 旅行

 川村博忠教授の「絵図からみるアジア」は公開講座の第5回目であった。学生、教員、市民が参加した。私は最高先端の研究成果をもっている研究者の話を聞きたいこと以外に教員たちの参加を願っている。日本では古くから注入式教授法が一般的であり、講師によってはビデオで教員不在の講義が行われていることもある。対話式やアクティブ教授法が積極的に取り入れられていない。校内には授業参観が義務づけられることがあっても授業改善には至らない。
 今回の公開講座ではただの講演ではなく、ハーバード大学のサンデル教授の公開講座のように対話・質疑の用式を取り入れて行っている。講座の全体と前時間のリマインド、講師紹介、メイン講義、担当(司会)の私がまとめ問題点を出して対話式で議論、映像やフロアのコメント、そして学生のコメント最後に次回の予告をもって閉会する。この講義は毎時間Skypeとフェースブックにライブで中継し250人が繋がっている。ユーチューブでも発信される。ご利用を願っている。このような講義を全学のレベルにおいて授業参観として利用されることをつよく希望する。
 川村教授はギリシヤ、ローマ、アレクサンドリア以来、オルテリウスの世界地図の発達を画像を見せながらその意味を説明された。朝鮮製「混一疆理歴代国都之図」やマテオ・リッチの「坤輿万国全図」などの画像が紹介された。中華世界観によった日本人の世界観は西洋の世界観を受け入れるようになったという話の流れ中で、私は多くの疑問がでた。どうして地図を描くのか、「絵図」の絵paintingと図mapは記号論的には異なるが絵図とは何だろう。フロアーから地理学者の八田氏が立って地球儀globeが出た背景などの質疑が行なわれた。「面白い、貴重だ」というコメントに、私はなぜを連発した。韓国からの留学生の金仁弘君もコメント、最後に私が総括し、次回は鄭俊坤博士の「今、なぜアジア共同体のか」を予告。次回も一緒に聞きましょうで第5回目の川村先生の楽しく充実した名講義は終わった。






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