家と共同性 加藤彰彦・戸石七生・林研三編著 2016年10月31日 06時59分05秒 | 日記 留学生白君の両親が下関に来られ昼食を共にし、長府を歩きながら案内した。父親は下関は初めて、母親は既に数回来られたという学父兄であるが私からはかなり若い40台であり、親子3人ともに学生のようにも感じた。白君は父親とくっ付いて歩き、兄弟のように見えた。韓国の父子関係もずいぶん変わったと感じた。韓国の地方からソウルの大学へ送るよりは下関へ留学させた方が安い、さらに日本での生活、日本語、アルバイトなど特典が多いのではないかと言う。私は終始韓国語で話をしたが言語障害か韓国語の多くの単語を忘れていることを感じた。韓国の最近事情を語る彼らに耳を傾けた。なにより親子関係に注目した。 家族とは何か。日本家族の歴史を比較したという本に注目した。『家と共同性』(加藤彰彦・戸石七生・林研三編著)には長く共同研究をしている植野弘子氏の「婚出女性がつなぐ「家」―台湾漢民族社会における姉妹と娘の役割」に注目した。「未婚で死亡した女性に対する最良の供養は、冥婚であった。しかし、いまや男女とも未婚化が進んいる」という台湾の伝統家族へ遡るような文が分かりやすく書かれている。父系制が強調されている東アジア社会での家族制度、その中で女性が婚出して家と家をつなぐ機能をしていることに焦点が置かれている。そこでは孝行と敬うべきっこと、義務などに触れている。私は愛、尊敬、孝心、死、祭祀、悲しみなどを家族の制度として注目してきており、総合的に理解することができた。一読を薦める。 « 「絵図からみるアジア」 | トップ | 「東流西流」月曜日担当 »
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