崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

自粛

2011年03月15日 06時25分21秒 | エッセイ
地球的大規模な東日本地震により、映像媒体が悲惨な場面を必要以上に繰り返している。9.11の倒壊画像をマスコミが繰り返すのに自制を呼びかける声があったのを覚えている。いま番組がそれに集中しているのは必要な情報共有のために最小限にして欲しい。悲惨な映像が見世物のように氾濫してはいけない。その点自粛してほしい。昨日も韓国から知人や留学生から数回、安否と問い合わせの電話があった。明後日の「新老人会」での私の講演は延期となった。4月8、9,10日の「しものせき映画祭」はチャリティーに方向を変えることになった。
 私は地球の持つエネルギーと生命の不思議を考えている。同僚の自然人類学者の鵜沢氏に地球変動と生命の誕生に関する質問などをした。彼は地球の中核には3000度位の熱があり、それが原動力になっていること、ほんの偶然ともいう地球環境の中から生命が誕生したことを分かりやすく説明してくれた。地球と生命に関する不思議さに研究は進められている先端の研究にも触れていた。私は中学校時代に学んだ進化論、メンデルの遺伝学に強く魅力を感じて生物学者になりたかった時を思い出した。自然を征服する人間の知恵を磨くことばかりではなく、自然に関する不思議と恐怖感も尊重すべきであろう。微生物から人間にいたる生命、わずかかな地球表面に苔のように付着している存在であることを悟り、助け合うことを考えている。

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