崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

家を出る

2009年08月27日 16時29分16秒 | エッセイ
 ここは韓国仁川空港の中である。12時に着いて夜9時45分発香港行き、そして南アフリカ・ケープタウンへ二十数時間,飛行機に乗る遠い旅行である。去年イギリスとアイルランドで調査をした人物のRoger Casement氏に関して続けて調査をするのが今回の目的である。彼は20世紀初めころに南アフリカで起きたボアー戦争を経験し、アフリカ人を「敵」としてイギリス政府に情報を送った。その記録を持ってケープタウンを調査してみたい。
 この調査旅行計画を立てている内に私は体調を崩してしまい、周りの人から、旅行を中止したほうがよいのではないかと心配の言葉を多くいただいた。しかし私は内心、「最後の旅」になっても行くと心に決めた。そんな気持のままでの出発だったらどんなにさびしかったことだろう。戦争に出る兵隊のように気が重かったかもしれない。実際一時私は戦争へ出るように命令を待った時の、悲しく辛く、恐かった瞬間を体験している。その命令が解除された時は心底嬉しかった。昨日主治医から旅行も安心だという診断をしていただいた。我が夫婦は心が晴れた。今朝家内に送られて駅に着いたら教会の若い夫人の坂田氏がホームの中まで送ってくれながら温かいおにぎりをくれた。うれしくて大切に持ってきて韓国の空港で食べた。昨日は教会の祈祷会でも祈ってくれたそうである。いろいろな方から愛情をいっぱいいただいて幸せを深く感ずる。

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2 コメント

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あれから1年。。。 (坂口)
2009-08-28 22:17:21
先生!元気そうですね。
写真でお顔を拝見することができ、とても嬉しいです。去年の7月に飛行機の中で先生とお会いし、1年が過ぎました。
あの頃の韓国語からあまり成長のない私ですが。。。自分のペースで頑張ります!
まだまだ暑い毎日ですが、お体ご自愛下さいませ。
楽しい旅行になりますように。。
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Unknown (崔吉城)
2009-08-29 10:52:42
 昨日ヨハネスブルグで寒くて鼻水がでて不安で薬をのみそのまま寝てここでは深夜です。これから当分の間ブログでアフリカから通信を送ります。
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