崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

まだまだ講壇に立っていたい

2013年08月02日 05時17分30秒 | エッセイ
大学で40年以上授業をして、楽しんでいる。昨日は朝から教室に座って学生のレポートを読み、コメントや修正させる作業をフルで行った。40人ほどの学生と対話をしながら作文と面接のような評価の方法を取っていた。講義の中で見せた映画「ペーパーチェース」が強く印象付けられたようで多くの学生がそれについて触れている。私もキングスフィールド教授のように採点するような気持ちが湧いてきて楽しかった。今日から広島大学で集中講義が始まる。
 きのう、2年生の学生たちの談話の中に加わった。韓国の留学生たちに囲まれた尾島悠太君が韓国語が多く行き交う中、戸惑った表情をしていて大変迷惑そうにみえた。その時、女子留学生のヤンさんの韓国語での話しかけに彼は非常に自然な韓国語で答えた。突然留学生たちから拍手がでた。彼はかなりのレベルまで韓国語が出来て留学生たちから質問が続いた。私は驚いて訳を聞くと彼は独学で読み書き、留学生たちの話を談話室でよく耳に止めて覚えているという。そして韓国に留学したいと言い、私は協力することにした。尾島君はレポートの終わりに私の授業中の「言葉は良い武器である」という言葉を受け止めて「自分も講義を通して、積極的に挑戦していくことの大切さ、勇気、を改めて認識しました。若くから世界を歩き、自分の可能性を大きくし、自分というものを磨き確立して、日々成長していきたいです。」と書いている。彼の韓国留学に、将来に私は強く期待し、まだまだ講壇に立っていたい。

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