崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

高杉晋作

2011年01月17日 04時42分42秒 | エッセイ
 下関に住むようになってから歴史的な人物としてよく耳にする人が高杉晋作である。最初聞いた時には小さい町が村おこしのために宣伝用のシンボルとしている人、そのような人物であれば大都会であれば数千人もいるはずと軽視した。大きい都市では有名な芸人、政治家などを探し出して記念するならきりがないはずである。しかし高杉晋作は違う。全国的にも例外的な人物である。彼は幕末の動乱の時代に、山口県萩市(長州藩)で生まれ、幕末期に奇兵隊を創設して革命を起こし、倒幕した人である。今の日本の明治維新のきっかけをつくり、近代国家の基礎を作った人でもある。
 高杉晋作の存在は吉田松陰に触れなければならない。松下村塾門下生として吉田の大きな影響を受けたのである。その教育は海外への開放、西洋化への関心であった。韓国では朝鮮王朝が各地に地方の郷土教育機関として「郷校」を多く創ったが基本的には儒教や漢字を主に教える伝統的な塾であった。「天地玄黄色」などの千字文を教えていた。異国への開放は考えていなかったようである。結局日本の植民地によって組織的に西洋化、近代化への道のりになった。異文化の認識、近代的教育に国家の運命がかかっていることを痛感した。海外からのお客さんを案内するとき常に感じることであるが、このたびも韓国からのお客さんを案内しながら私は異文化について考えた。よい勉強になった。

 

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