崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

恩師の伝記

2006年09月10日 07時11分11秒 | エッセイ
 『韓国人物演劇史』に「韓国演劇学と民俗学の基盤を作った独歩的な国学者:李杜鉉」の抜き刷りが送られてきた。韓国演劇学者柳敏栄氏が私どもの恩師である李杜鉉先生の学問と人生について伝記風に書いたものである。柳氏とは学生時代から先生の下で学問を一緒に始めた人である。柳氏は先生の演劇研究そのまま引き継ぐように演劇学を専攻しており、先生の一番の弟子であるが、彼は先生の学問は古くて価値がないと新聞に書いて先生とは子弟関係は切れてしまったようになって十数年も経ていた。しかしこの文章を読んでみると先生を尊敬しているし、先生も彼を許していることが感じ取られる。こんな師弟関係は美しい。日本ではありえないだろうと思っている。

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