崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

勤勉な日本人を取り戻せ

2013年06月07日 04時21分36秒 | エッセイ
最近授業準備を長くして実際の授業はシンプルになりやや困っているが、面白くなって公開したいと自評する。まず出席をとって学生の顔と名前を覚え、感想文に私からのコメント、出席状況を話すこともある。先週の学生からの授業感想に関しては個人的なものと全体的なものにコメントし、リマインドさせなから当日の授業のテーマに導入する。その時はパワーポイントで問題点を提示する。昨日の2年生の講義は「食と観光」であり、食品、料理、食事に関するものであった。「食品」では、韓国では食べるのに日本では食べないものをみんなで考えた。チナムル、蔓人参、オオバコ、ニンニクの茎などは韓国では好んで食べるが、ジュンサイ、ゴーヤ、ミョウガ、オクラなどは食べない 。その都度渡辺君がネット上から写真を映しだしてくれて分りやすかった。ヘビはベトナムでは食用にするが韓国、日本では食べない、中国ではメニューが幅広く食品も多様であることが話題になった。犬肉は中国、特に朝鮮族、韓国で食用とする。「調理・料理」では中国は炒め物、日韓では煮る、西洋では焼くなどが特徴であること。「食事」では箸と匙の有無、誰と一緒に食べるかなどが4カ国の学生と話し合った。(写真、2012年10月シアトル行きのKAL機内食)
 食文化が外食へ、観光化していくという趣旨に至るのであるが、その続きは次の時間になる。留学生が混ざると講義の質が落ちるという教員がいるが、多様な文化へ視野を広げるのは得である。
 少子化に伴い、経営者は小人数講義が多くなった時代に合わせて教室構造を変えるべきである。固定椅子を移動式に、黒板とスクリーンを同時に利用する。つまり映した画像に板書ができるように工夫すべきである。少子化教育に問題を抱えている大学の悩みは共通しているだろう。仕事を「ご苦労さま」と挨拶をする日本。韓国語ではわざわざ「苦労を買う(사서 고생한다)」と表現するが、その苦労は「楽しみ」であるようにすべきである。勤勉な日本人を取り戻してほしい。

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