崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

李香蘭の歌

2009年07月23日 06時06分28秒 | エッセイ
 先週末九州大学で公開上映した「兵隊さん」に李香蘭が軍部隊に慰問公演に行き、歌っている場面がある。彼女は当時の中国人、満州国の服装をしていた。聴衆の中には彼女に関心のある人もいてコメントや質問もあって、その一人の斉藤氏から「『北京の子守唄』だと思います。念のため、「北京の子守唄」の音源も添付しておきます。ちなみにこの「北京の子守唄」は当時人気だった古賀政男が作曲した曲です」というメールをいただいた。私は戦後韓国戦争の時、村に駐屯した米兵のレコードを聴いて耳でおぼえたのが後に李香蘭の歌であることを知った。
 映像を見せて視聴者からいろいろとコメントを聞きながら私の研究がプロ(professional)であろうかと思うことがある。一般的には専門外の人が口を挟む余地のないほどの研究がプロの仕事と思われるが私の専門という文化人類学は一般人の常識と非常に近くて素人と専門の区別が付き難い時もある。しかし学説や分析の方法などが一般の人よりプロといえる。最も専門と思われる医師の専門領域といえる注射も糖尿病患者の中には自ら行う人もいる。本当はプロと素人の境界は明確ではない。程度の差において資格を付与することもある。この度聴衆から多くの情報をいただいて、これから分析が楽しくなりそうである。

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2 コメント

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Unknown (Unknown)
2009-07-24 11:32:45
料理人と似ている、と感じました。
材料の見極めと、包丁遣い、味付けや、盛り付けのプロ…。

何より、鮮やかな切り口が肝要なのかと思いました。
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Unknown (崔吉城)
2009-07-25 10:51:22
本当にその通りですね。
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