崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

日本社会に馴染むことができない

2017年11月04日 05時40分06秒 | エッセイ

 8人の女性を殺して死体の処理か解剖か、恐ろしいニュースが流れる。何が原因か、犯罪心理学者が話題を広げる。日本人がこんなに残酷かなと思う。否、1億も超える人口には病気としか思えない人間もいる。日本社会はどんな社会か。柳美里の『国家への道順』を読んでいる。世界で海外の韓国人が差別されるのは例外的に日本だけであると海外韓民族大会でその不思議論が話題になったことは記憶に新しい。柳氏は日本で生まれ育ち、母語を日本語とする在日二世三世であっても、日本社会に馴染むとは限らないとのべている。朝鮮民族、運動場で全裸にされた強烈な恥ずかしさ。記憶喪失、差別と孤独、読書、そして今、小説家になって、日本人と韓国人を語っている。それは日本という特定な地域、社会、国家を指すものであるのかと考えた。私の田舎からソウルに転学し、孤独、ふざけてオシッコを飲まされたこと、沈黙、読書、文学そして研究者に至る経路とそれほど異なっていない。