崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

任期はまだ3年も

2015年03月03日 05時43分32秒 | 旅行
 旅行に出る前に2回採決、血液検査の結果を待つ間はかなり緊張があった。しかし、主治医からは煙草と酒に縁がない私に肺炎には注意すべきであると言われた。先生は診断に続き時事評論的に日韓関係の悪化、韓国経済の悪化、そして朴大統領が慰安婦問題を以て日本を責めることに疑問を呈した。先生の政治的診断(?)も正しいと思った。また夜の生放送のプライムニュースで日韓国交正常化50年という話の中に慰安婦問題があった。日本保守論客と言われる渡辺昇一(1930)氏、京都大の小倉紀蔵氏が語った。渡辺氏は英文学者であり国際的な視野から広く論じた。朝鮮は日本の植民地ではない合併であるといい、韓国は日本から解放されアメリカに占領されてから独立した。帝国軍は同じ帝国臣民の女性を拉致することは経験的にない。ただ従来の遊郭を利用したのであるという。河野談話について日本の責任を完全否定する立場、謝罪すべきではない。日本がアメリカから占領され続くことを希望した戦後の在日の行動を体験を通して語った。小倉氏は戦後の日韓関係50年は良い方へ向かってきた。その歴史をバククネ氏が慰安婦一つで関係を悪くすることは残念であると言っていた。一般的に韓国人、特に社会運動家たちは一つの意見を以て抗議することも語っていた。
 二人のお話を聞いて植民地研究者でないのによく事情を知っている、見解も正しいと感じた。一方、韓国の政治家や知識人のレベルが低いと思っているように感じた。実際韓国は経済的に豊かになったとは言え、学問や知識のレベルが急に先進的になったわけではない。しかし事情や関係に関する広い知識があっても戦争と平和の意味の根底から本当の反省と謝罪が見える議論には至っていない。朴大統領の任期はまだ3年も残っていることが問題である。