崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

円高

2011年10月26日 05時28分06秒 | エッセイ
円高が続いて日韓では相反する現象が起きている。海外旅行にとって最も気になる情報が為替の動きである。日本からは韓国など海外旅行が安く出来るが、韓国では逆である。私としては韓国からの留学生たちが心配になる。先日韓国の留学生と円高について話をした。私はその現象をもって卒業して日本で就職して稼ぐための今高い投資だと思ってくれるように話をした。
 多くの韓国人は英語教育のために全世界に子供を送っているので学費の送金に悲鳴をあげていると報じられている。もっとも敏感な影響は観光である。先日韓国からの帰りの飛行機には日本人客が圧倒的に多かった。その変動を楽しむ人も多い。釜山などには日本の年金生活者が多く住んでいるという話を聞いた。戦前戦後一貫して日本の方が給料などが高かったので日本での収入で韓国で住むことは楽であろう。以前には日本人が韓国で住むことは反日思想で楽ではなかったが、最近特に釜山などには日本人向けの商店も多く便利になったからである。勤労者は日本へ、消費は韓国でのパターンが生じつつあるのである。物価がが高いことがただの為替の価値にすぎないものになってはいけない。円高は物や生活、社会文化、人の生き方の質の高さにならなければならない。