崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

春海保険大学

2011年10月19日 05時15分33秒 | エッセイ
 1年ぶりに蔚州郡にある春海保険大学を訪問した。蔚山市から数十キロ南、山間にある。しかし入試競争率が高く、釜山や蔚山地域で就職率は最首位、優秀大学に選定されたという垂れ幕、サイという韓国超人気歌手を招待しての祝祭などを行う活気あふれる大学である。約束時間より早めに到着して、3百数十人が住む寮、食堂、講義の現場を見た。遠くから私たちを見て走ってきて案内してくれた守衛さん、エレベーター前にはわたしたちを歓迎する立て看板、画像が映っていた。韓国では教育技術部が退出大学を発表して危機を感ずる大学の話題が多かったが、それとは逆に金煕珍総長らにお会いした時は明るい話が展開された。韓国の大学は学生募集、就職のための教育がいかに強調されているかが、皮膚で感じられた。アカデミズムは話題になる隙間もなかった。
 美女の金総長は久しぶりに会った挨拶として私に以前より若く見えるという。それは決まり文句の挨拶と受け止めたが、「ファッション感覚がある」と付け加えたは耳に残った。家から出るとき家内が韓国は寒いからといって持たせてくれたマフラーをしていたからであろう。釜山まで送ってくれる金美淑教授は運転しながら「総長は美女でしょう」といい、特に女性教員には服装まで関心をもって「明るい色のものを着るように」など母のようにアドバイスしてくれるという。私の印象として優し総長だといったら「優しく厳しい」という。それこそ私の理想的な人物像であると人物論が展開されるうちに釜山近代歴史館に到着、羅東旭館長の親切な説明を聞き、これから協力をお願いした。二日間の旅程だったが、その十倍も長く感じた。多くの人に会い、大学間提携などの話し、大事にされたことに感謝する。