崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

「嘘と真実」

2011年10月14日 05時39分17秒 | エッセイ
 日本宗教史の講義では日本神話について触れた。神話、伝説、昔話の一定の知識をもって、説話の力を改めて認識した。イザナギとイザナミが矛をもって日本を作った話、嘘のような話。「嘘と真実」について深く考えた。嘘を借りて真実を伝える根本的な問題については情熱が出た。熱心な講義、「これが最後の授業」のような気持ちであった。学生は半分欠席、しかし、出席している学生の数人の目が光った。それで満足であった。授業感想を携帯で受けた。「神話・伝説・昔話の違いがわかった。日本の起源となった神話を初めて聞いて興味を持った!」
 遅く退勤の時、学長と一緒にエレベーターに乗った。その中に韓国の留学生男女3人が途中から乗った。彼らは私のかばんを見て外国への出張ではないかと韓国語であいさつの言葉が交わした。学生たちに同乗の学長を知らないかと私が言ったら彼らはびっくりした表情で目礼をし、光栄です学長にあいさつをした。数十秒間のエレベーターの中の密閉空間をあいさつで嬉しい出来事に変えることができる。また学長は自らご自分の乗用車で私を拙宅まで送ってくれた。私は「今日もVIPの日です」と言ったら学長は「否、いつもVIPです」と言ってくださった。