崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

東亜日報記事

2010年04月10日 05時38分40秒 | エッセイ
 先日韓国・長興で講演した時に触れた1969年4月19日の東亜日報記事を現地の文化財委員が探して送ってくれた。感謝したい。パンソリの名唱は巫人の系統から出るという調査報告書を書いたのを当時「東亜日報」の女子記者の鄭氏が「諸神の故郷」と報道した。私が書いた巫系図は匿名ではあったが、被差別集団出身のある教員が怒り抗議され私は身を隠したこともあった。今は彼ら自身が人間文化財とか人間国宝と自慢したり、巫俗文化を高く評価したりして私などに感謝する人もいる。
 私は彼らだけではなく、シャーマニズム、女性の恨みなどについて研究してきたが時には誤解されることも多かった。それはただ片っ方を味方するのではなく、常に偏らない、客観性を守るという信念によるものであった。日韓についても両方を愛するということが時には韓国人に誤解されたことは心痛いところである。時代が変わり、そこに真理が機能してくれると信じている。