崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

先生の日

2007年05月16日 06時03分06秒 | エッセイ
 昨日沖縄、また韓国の弟子たちから電話があった。しかしその電話では用件がなかった。午後になってある人の電話で「今日は先生の日・・・」といったので5月15日が韓国では先生の日であることを思い出した。帰宅してみたら贈り物とメールが届いていた。私は自分の恩師になにもしていないのに。韓国で教鞭をとっていた時には多くの学生が拙宅に挨拶に来るので靴を置くところが足りなく外側にも並べた。しかし日本では先生の日はないし、もちろんそのような先生像もない。天皇の恩や先生の恩は古いものとして捨てられた。私が指導教官で博士号を取得した人の中には先生の指導は職務であり特に感謝すべきではないとドライな考え方を持っている人もいた。しかし多くの学生は恩を感じ、それに私も感謝する。普通の人情として恩や感謝の気持ちは保つべきものではないだろうか。