崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

港が暗い

2007年03月02日 06時01分20秒 | エッセイ
 朝鮮王朝時代の地方官吏の悪さは名作「春香伝」によく描かれている。中央中心の政治が王朝を亡ぼした怖いものといえる。現在の政治こそ中央中心政治であることが下関に住むようになって実感する。街を歩きながらシャッターが下ろされている店舗が多いのは心痛い。もっと残念に思うのは官吏や準公務員などの質の悪さである。下関の象徴的な港が暗いのが気になって関係者に案内のパネルにスポットライトの設置を提言した。その担当者曰く、鼻先で「いやいや」と手を早く横に振ってわが部署の管轄ではないというのだ。パネルはわが担当、ライトは港湾庁の担当であるという。パネルの担当側とライトの港湾庁が協調できないものなのか、両者が協力したらより好印象になるのに。利用者の立場になって出来ないものなのかと私は関係者に失望して事務室のドアを閉めた。このような人材が集まっていたのが地方が廃れて行く主因と確信するようになった。