崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

昨夜下関海峡メッセで講演

2006年10月14日 06時55分46秒 | エッセイ
 昨夜下関海峡メッセで「下関から朝鮮半島へ」という題で講演した。私の植民地研究は20年前、朝鮮半島巨文島から引き上げて山口下関に住んでいる人からその村へ送られてきた手紙を読んでからであった。その内容は終戦状況の中で預けて引き上げてきたその財産に対して権利を主張して賃貸費を要求したものである。その当時日本人の財産は敵産として払い下げられて韓国人の所有になっているので財産主張は無効であることは言うまでもない。その手紙を読んだ私は植民地研究を決心したのである。私は現在下関に住みながら引揚者たちと付き合って調査を続けている。植民地は絶対悪とはいっても引揚者たちは朝鮮半島を懐かしく思っている。それは純粋な愛の一種であろう。