崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

韓国人の名前

2006年10月04日 06時41分58秒 | エッセイ
 早稲田大学出版部から『名前と社会』(新装版)が届いた。そこには「韓国人の名前に関する文化人類学的研究」の拙稿が載っている。今から十年ほど前私が国立歴史民俗博物館の兼任教授をしていた時、その博物館の研究会で発表したものである。私は母の名前がなかったことから、女性の名前がないのは呼ぶ必要性がなかったからであると主張した。この論文に新装版の編集者である森謙二氏は「ジェンダーが交差する問題として興味深い論点を提示している」とコメントしている。
 在日には本名があっても使っていない人が多い。使う必要がないからであろう。この論点から在日の名前の研究も必要である。