崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

昔の友人を思う

2006年08月23日 07時21分42秒 | エッセイ
 甲子園野球決勝で日本人の野球への関心が如何に高いかを感ずる。すぐプロになったら年収数億になるという話が回っている。資本主義の極まりである。ここで中学生時代を思い出す。私の友人で野球狂がいた。当時彼はボールのカーブピッチングや作戦など野球の面白さを私に教えてくれた。しかし彼の練習時間は長く、成績が落ちていった。彼の両親が野球を中止させようとして私を呼んで一緒に話をした。私はおそらく止めるように言ったはずである。しかし彼は止めず両親との関係は悪くなり、不良少年になって学校の器械を窃盗することによって退学となった。その両親の理想とは名門大学に入って、いわゆる出世して親孝行してもらうことであった。
 今話題の焦点になっているピッチャーの斉藤さんの両親、兄弟の関係の上で、野球に大成功したことを見て、昔の友人の不幸がものすごく悔く思い出される。