崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

女性から声をかけられた

2006年08月11日 06時52分26秒 | エッセイ
 私は大型百貨店かスパーマーケットを回っても買いたいものがなくて、そのまま出る時がしばしばある。それは欲を出せば必要なものだがそれがなくてもあまり不便がない程度の物を探しているからでであり、まあまあ必要なものは揃っているからである。このくらいであれば豊かといえる。昔訪ねて行った山小屋に篭って念仏をとなえていた坊さんの言葉を思い出す。彼は欲しいものがないから豊かだという。また山や空も所有しているという気持ちで豊かだという。しかし買えないもの、所有してもっと欲しいものがある。それは人の心である。つまり良い人間関係を望んでいるのであろう。
 昨日スパーである教会の女性信徒から声をかけられた。彼女は教会であっても今まで視線を交わしてくれなかった。しかし、今日は私からではなく、彼女から挨拶されたことが嬉しい。このように人の心を得ていくのが幸せである。