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琉球と沖縄:沖縄の文学(9)

写真は、名護市、大浦湾の空と海。普天間飛行場が移設されると、この湾の大サンゴ群(北半球最大規模の石垣市白保に次ぐ)が影響を受けることは確実。

この際、ドイツ語のサイト(Delfini Workshop auf deutsch)も開設して、拙いドイツ語で、俳句の感想を述べてみようと思う。基本的には、ここで紹介したドイツ語の俳人たちの作品のコメントをドイツ語に訳してみる。正しく伝わるかどうかは、やってみないとわからない。辛口批評になると思うが、ドイツ人たちから、何らかの反応があれば面白いと思っている。




ふるさとは琉球といふあわもりのうましよき国少女はたよし

やはらかに石敢當(いしがんだう)のむくつけき鬼のおもてをぬらすさみだれ

この岬啄木も来て泣きけんとおもふあたりにはまなすの咲く

病める児の痩せたる肋骨(あばら)おもはわれて仰ぐを避けぬ天井の桟敷

わが恋に似てさびしくも一ひらの木の葉とらへ躍る雲の巣


山城正忠(1884-1949)那覇市生まれ。歌人・小説家・書家。上京後、「新詩社」に加わり、与謝野晶子に師事、石川啄木と交流があった。帰郷後、末吉麦門冬らと同人誌「五人」を発行。「明星」「スバル」「沖縄教育」などに短歌を発表。「沖縄朝日新聞」の短歌選者。

■どの歌も簡潔でわかりやすく、印象が鮮やかだと思う。「病める子」の社会批判、「ふるさと」の祝福。「わが恋」の頼りなさ。

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10月の賢治

■旧暦8月21日、月曜日、、洗濯物が乾かず参る。今日は、雑用で日が暮れてしまった。今から、仕事である。



さあれ十月のイーハトーブは



さあれ十月のイーハトーブは

電塔ひとしく香氛を噴く

雲ひくくしてひかると云はゞ

なほなれ雲に関心するやと

闘ひ勇める友らそしらん

……えならぬかほりときめくは

  いかなる雲の便りぞも……

白服は八月に一度洗って

またうすぐらくすゝけたし

二百十日を過ぎたのに

稲は青く立っているよ
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