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往還日誌(25)




■御所には、東エリアにグラウンドがある。子どもたちが野球をしている。

申し込めばだれでも使用できるそうである。

ぼんやり、子どもたちの歓声を散歩しながら聞くともなく聞いている。

その聲が、若宮の森の中学校のグラウンドの歓声の中に聞こえる。

校庭の歓声が御所の子どもたちの光景を一瞬、発現させる。

それは幻ではなく、確たる現実の詩である。

御所のグラウンドの歓声の中に、

森のグラウンドのソフトボールの女の子たちの歓声が聞こえたとき

それは、「原故郷としての森」――寂しさと郷愁と憧れの源泉となるのだろう。

一定庵に持ち込んだ炊事道具は、ひとわたり使用してみた。

この中で、面白いのは、便利だからと家人が買って持たせてくれたフライパンである。フライパンを二つ重ねた構造をしている。蒸し焼きにするためである。ここに、魚や野菜や肉を入れて、火にかけるだけで、それなりの料理ができる。

まだ、肉料理と野菜料理は試していないが、鯖の西京漬は焼いてみた。焼き具合はとてもいいのだが、一つ問題がある。それは、使用後に洗っても、鯖の油が完全には落ち切らずに、匂いが残るのである。

まだ、トースターがないので、このフライパンで食パンを焼いたのだが、上手く焼けるが、魚の匂いが移る。

さて、どうしたものか。



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一日一句(2908)







二月の草を見る目の静けさよ






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